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意外だった紫陽花の名前の由来



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和 名: ガクアジサイ

英語名: Hydrangea

中国名: 八仙花、緑球花

改編:2015年11月16日  初稿:2009年6月20日 撮影:東京都東村山市の武蔵野緑地


 日本原産の花である “ ガク・アジサイ ” ( アジサイの原種) の元々の漢字名と意味を御存知ですか?

などと生意気な事を言いますと、『 古の昔から、アジサイは紫陽花!意味は読んで字の如し! 』

と詰問調の反問を受けるかもしれませんね。 不躾な質問をして申し訳ありません。 


 アジサイに関する未知な話が次から次と出て来るものですから、年甲斐もなく、ついつい調子に乗って

知ったかぶりをしてしまいたくなってしまいました。


タイに魅せられてロングステイ タイに魅せられてロングステイ
アジサイの原種・ガク・アジサイ   学名 : Hydrangea macrophylla forma normalis


 アジサイの漢語訳として定着している 『 紫陽花 』 の起源説は、舶来種の紫色のライラックらしき花の

名前を友人から訊ねられた白居易 ( 白楽天 ) が『 陽光に映える紫色の花なので、紫陽花とでもして

置きましょう 』と即興詩(白氏文集の紫陽花詩)で答えたことから来ているいるようです。


 白氏文集の紫陽花詩を読んだ平安時代の学者の源 順は、紫陽花は顎アジサイの漢語と思い込んでしまい、

それが今の世になっても、アジサイの漢語表記として流布しているのだそうです。 


 日本の文学史によると、源 順 ( 911年生―983年歿 )なる人物は、三十六歌仙の一人であり、平安中期に

書かれた宇津保物語や竹取物語の作者との説もあるようですね。 


タイに魅せられてロングステイ タイに魅せられてロングステイ
アジサイの原種・ガクアジサイ 学名 : Hydrangea macrophylla forma normalis


 源 順が編纂した日本最初の漢和辞典と百科辞典をも兼ねた和名類聚抄には、次のように採録されて

います。    
紫陽花 = 味狭藍 = 安治佐為 = あじさゐ


 因みに、日本の顎アジサイの中国漢字表記は、八仙花、或は、緑球花 であって、紫陽花とは書かない

ようですね。 植物図鑑の神様と称される牧野富太郎氏の牧野植物図鑑の中に、顎アジサイの語源に

ついて興味を惹かれる一文があります。 牧野博士の言われる 『 あづさゐ 』 とは、顎アジサイのことで

あり、 植物分類上の学名は、 Hydrangea macrophylla forma normalis だそうです。


 日本でよく見かける園芸品種の『半玉形のアジサイ』( 学名 : Hydrangea macrophylla )とは異なるそうです。


≪牧野植物図鑑より≫
■ 『 あ じさゐ 』 は、“ あづさゐ ” が変化したものである。
■ 『 あづ 』の意味は、“ 集 ” である。
■ 『 さゐ 』 は、“ さあゐ ” が変化したもので、その意味は 『 真藍 』 である。
■ 『 集真藍 』 とは、『 藍色の花が沢山集まって咲いた花 』 のことである。


タイに魅せられてロングステイ タイに魅せられてロングステイ
アジサイの原種・ガクアジサイ  学名 : Hydrangea macrophylla forma normalis


 江戸時代末期、シーボルトは、愛妻・お滝さんの愛称 ( Otakusa ) を、新種植物の学名に付記して登録録申請を

試みます。 その申請名は、
Hyd rangea Macrophylla var. otaksa でした。


シーボルトが登録申請した Otakusa は、アジサイ原種の『 ガク・アジサイ 』ではなく、変種の 『 半玉形のアジサイ 』

だったそうです。 シーボルトと愛妻・お滝さんにまつわる記事は、別の頁で詳しく書くことにしたいと思います



この主題に関連するホームページ内の別の記事 

(主題をクリックすると該当頁に移ります)


 主題  初稿  改稿  HP編集略号
 中国の紫陽花はアジサイに非ず  2009年6月19日  2014年11月14日  ajisai 1.html
 意外だったアジサイの名前の由来 (当該頁)  2009年6月20日  2015年11月16日  ajisai 2 .html
 アジサイ種小名のオタクサとシーボルトの逸話  2009年6月18日  2014年5月17日  ajisai 3 .htm 





読者の方から頂戴したコメント


 hiro-1からのお返しコメント


■なるほど〜〜!
朝から、紫陽花の勉強をしました〜♪  賢くなりました!   ありがとうございます!  今日か明日、紫陽花のお花を見に行く予定です!
 紫苑 2009-06-20 07:20:56  


■紫苑さん
ジャニーズほどの感動は無いと思いますが,、 静かな癒しは得られるかもですね?
hiro-1 2009-06-21 01:30:21


■無題
すごーい!! アジサイってそういう意味だったんだ!! また一つお勉強になりました♪♪
雛姫 2009-06-20 09:05:3


■雛姫さん
海外に長く住んでいると、日本古語の奥の深さに 気づかされることが多々あります。 日本の味 『 びわ 』 も懐かしい!食べたいです!
hiro-1 2009-06-21 01:37:23


■藍を集めた・・・ってことは
紫陽花は色色な色を持ちますが、もともとは青が主流だったんでしょうね〜。
シャンティcoco 2009-06-20 22:29:20


■シャンティcocoさん
花の色は、補助色素、土壌の酸性度、アルミニウム・イオンの量、開花後の日数などによって七変化するそうですが、比較的に青が多いようですね。但し、酸性土壌でもアルミニウムの量が少ないと青色にならないそうです。昔の日本は、アルミニウムの無い、青味を帯び易い酸性度の高い土壌だったのでしょうね。

hiro-1
2009-06-21 01:47:05

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