今年の5月末、バンコクから近いノンタブリ県の食事処に立ち寄った折に、美しい庭園の日陰の砂
地に咲いていた、可憐な紅花が印象に残りました。 生憎、その近辺に庭師の姿は見えず、その
花の名を訊ねることが出来ません。
日陰の砂地を這うように伸びる葉柄の特徴からすれば、チョット調べれば直ぐに分かると楽観的に
考えていたのですが、豈図らんや、今日まで、何も分からない日々が続いていました。
本日も、投げ遣りな気持ちで、タイ語の花ネットを検索していると、アラマー!なんと!探しあぐねて
いた、あの特徴のある花と葉の写真がPC画面こ、幾つも現れ出でたのです。 |
ノンタブリ県の食事処の庭園で見た特徴のある葉と小紅花
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タイ語ネットには、下記の如く簡単な説明が記されていました。
『日本の絨毯(別名:ビロードの絨毯)は、葉柄も花色も美しい品種の一つです』
『この花は、可愛くて魅力的な植物で、花の色も葉柄も多くて育ててみたくなりますよ』
プロム・イープン・ペン・マイ・パン・ヌン・ティー・スアイ・タン・スィー・バイ・レ・スィー・ドークプロム・イープン
・ペン・マイ・ティー・ナーラック・ミー・サネー・ドーク・ミー・ラーク・スィー・ルアッツ・ラーイ・バイ・ゴ・
ラーク・ラーイ・ナーリアン
このHPソフトは、残念ながら、タイ文字に対応していないので、花のタイ名や短文を備忘録として
残すことが出来ません。機会を見てタイ文字対応のソフトに乗り換えれば直ぐに解決できることで
すが、改定作業の煩雑さに慄いて二の足を踏んでいます。 とは言いながらも、後日のタイ文字挿
入を想定して、強引にカタカナ表記のメモを残して置くことにします。
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楕円形の葉が地を這う茎に対生。紅色の管状花が咲きます。
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この花のタイ名は、タイ語で『 日本の絨毯 』 (プロム・イープン) と名付けられているのですが、
全く門外漢の僕が言うのもおこがましいですが、絨毯というよりは、古典的な女性向けの小紋柄の
高級和服地に似ているような気がしないでもありません。
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葉腋から花柄を伸ばし、管状の花冠の先が5裂します。
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早速、タイ語名の意味になっていた 『 日本の絨毯 』 でネット検索するも、何故かヒットしません。
タイ語名の英語訳として記載されていた 『Episcia cupreata』 で検索すると、いとも簡単に、和名の
ベニギリソウ(紅桐草)を見つけることが出来ました。
僕のように、定年後に花に興味を盛った知識の浅い人間でも、今は、短時間で日本の花名に到達
できることが多いのは、まさに検索ネットのお蔭です。
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それにしても、熱帯アメリカを原産地とする『Episcia cupreata』 のタイ語名(プロム・イープン)が、如何
して “日本の絨毯” という名付けになるのでしょうか? タイ語ネットを読みあさっても、何の説明も
ありません。 タイ語の別名に、プロム・ガムマイー (ビロードの絨毯) の花名がありました。なんだ
か別名の方が、此の花の名前に相応しいような気がしないでもありません。
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森林内の林床や岩肌などの日陰地を好んで自生するようです。
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今回も、僕のファイル内に溜まっている多くの名前が不明の花の一つが、ようやく正式な名前を得
て、僕の“花図鑑ファイル” へと入籍することが出来ました。名前不明の花を、たとえ一つでも、減
らすことが出来た日は、なんだか晴れ晴れとした気分に浸れるから不思議です。 |
科名 |
イワタバコ科 |
亜科 |
- |
属名 |
エピスシア属 |
学名 |
Episcia cupreata |
種名 |
- |
タイ名 |
プロム・イープン ( 日本の絨毯 )
別名:プロム・ガムマイー ( ビロードの絨毯 ) |
和名 |
ベニギリソウ(紅桐草)、 別名:ベニハエギリ |
中国名 |
喜陰花 |
英名 |
Flame violet |
原産地 |
熱帯アメリカ |
性状 |
森林の林床や岩上に生える常緑多年草 草丈: 10cm |
花色 |
- |
花言葉 |
こまめ、可憐、強調- |
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