HP開設の御挨拶

自己紹介

主題名別の目次 (年月日順)

花木名別の目次

トップページ


古戦場の天空向かって咲く真紅の花



HP編集略号bougainvillea1.html

和名:イカダ・カズラ(筏葛)

英語名:Bougainvillea タイ語名:Fuan Faa
改編:2011年3月20日 初稿:2009年03月27日 撮影:カーチャナブリー


 2008年12月も押し迫った頃、ミャンマーと国境を接するタイ・カーンチャナブリー県奥地のリゾート・ホテル

に滞在しました。 緑豊かな林間の小道に沿って、タイの富裕族の瀟洒な別荘が幾つも点在しているのです

が、どの別荘にも、建物を覆い隠してしまうような石の高塀などなくて、とても開放的な佇まいです。


林間に点在する瀟洒な別荘  垣根代わりのブーゲンビリア 


 リゾート・エリア内の一軒の別荘の庭先に、真紅のブーゲンビリアが咲き乱れていました。庭先からカメ

ラを向けると、別荘の小窓から顔を出した中年女性に声をかけられました。


   女性 『 何かご用ですか? 』

   僕  『 綺麗な花と庭なので写真を撮りたいのですが 』

   女性 『 アラ、そうなの、別荘を買うのかと思ったのに 』

   僕  『 お邪魔したようですね。 すみませんでした 』

   女性 『 この別荘、お買い得ですよ! 』 

   僕  『 僕は外国人なので、土地付家屋の購入は出来ないのです 』

   女性 『 アラ、タイ人の名義で買えば簡単よ! 』


少しばかりしつこい勧誘を受けそうな雰囲気を感じて、早々に引き揚げようとすると・・・・・・ 


   女性 『 ブーゲンビリアが豪華に咲いている場所が直ぐ近くにあるわよ  』

   僕  『 このリゾート・エリアの中ですか?』

   女性 『 すぐ近くの “9軍の戦争歴史公園” よ 』(注)


      
  (注)公園名:ウタヤーン・プラワッティサーツ・ソンクラーム・9 タップ


 彼女の説明によると、リゾート・ホテル前の3199号を北に少し走って左折すると、3457号線沿いに

古戦場跡を公園にした小高い丘があるようです。


   僕  『 此処から歴史公園までの距離はどのくらいですか?  』

   女性 『 女性 『 車で15分程度。 山がブーゲンビリアで染まっているわよ! 』

   僕  『 エッ、山に登るのですか?  』

   女性 『 小高い丘よ。 子供でも簡単に登れるから大丈夫! 』


 “9軍の戦争歴史公園” はすぐに分かりました。古戦場を見下ろす望楼への車道もあったのですが、

ブーゲンビリアの咲く九十九折の美しさに惹かれて、老体に鞭打って、ユックリズムで徒歩で登ります。


古戦場跡の望楼に通じる九十九折の石段 赤色は苞葉。小さな白点がブーゲンビリアの花


 古戦場の望楼からブーゲンビリアを眺めていた家内が、ブーゲンビリアで造られた香水があると呟きます。

苞葉を鼻孔にあてがって匂いを嗅いでみたのですが、むせ返るような枯苞葉の強すぎる匂いがするだけで、

香水の原料になるような香ばしさは全く感じられません。



   僕 『 こんなんで香水が出来るの? 』

   妻 『 苞葉ではなくて、樹液で作るのだと思うけど 』


 タイのブーゲンビリアは、一年を通して咲いていますが、秋色の無いコンクリートのバンコクに住んでいる

僕にとって、秋色を想わせる光景は、心が癒されるような感覚を覚えます。


ビルマとの戦争(1785年)記念館 ミャンマーと国境を接する山並み


 ブーゲンビリアは、タイ語で 『 Fuan Faa 』 と呼ばれています。 『 天空の太陽に向かって咲き誇る繁栄の花 』

と言うような意味ですが、一族の繁栄と商売繁盛を何よりも優先するタイ人好みの花名ですね。 


 中国系タイ人も、桃色のブーゲンビリアを縁起の良い花として、中国正月の春節を意味する 『 Trut Jiin 』 の名前

で呼びます。 タイ人の Fuan Faa も、中国系タイ人の Trut Jiin も、この花に抱く気持は、同じものが流れている

ようですね。



 学   名   Bougainvillea Spectabilis Willd   -
 科   名   オシロイバナ科             Nyctaginaceae
 属   名   ブーゲンビリア属    Bougainvillea
 英   名   Bougainvillea  -
 和   名   ブーゲンビリア  九重葛、イカダカズラ(筏 葛 )
 タ イ 語 名   Fuan Faa   -
 中国系タイ人    Trut Jiin              -
 分   類   非耐寒性、ツル性低木       -
 原 産 地   中央アメリカ、南アメリカ  -
 花 言 葉   情熱、魅力、貴方は魅力に満ちている。   -



この主題に関連するホームページ内の別の記事 

(主題をクリックすると該当頁に移ります)


 主題  初稿  改稿  HP編集略号
 タイの古戦場に咲く真紅のブーゲンビリア (当該頁)  2009年3月27日  2011年3月20日  bougainvillea1.html
 ブーゲンビリアを発見したのは誰ですか?  2011年3月20日  2011年3月20日  bougainvillea2.html
 ブーゲンビリア発見の裏話  2014年4月30日  2014年5月17日  bougainvillea3.htm  
 老いたブーゲンビリアの狂い咲き  2013年11月23日  2014年5月17日  bougainvillea4.htm 





読者の方からのコメント

hiro-1からのお返しコメント

■綺麗なものには棘がある

その通りですね。って、僕は手持ちが少ないんで(?)棘には刺されておりませんが、、、、
カオヤイ 2009-03-27 12:07:17


■Re:カオヤイさん

お互いに、棘のありそうな綺麗な花には 近づかないに越したことはありませんね。
hiro-1
 2009-03-28 02:38:36


■エキゾティック

前回の記事でコメントした木ですが、調べてみたら、僕が見たのはたぶん火炎樹だと思います。 桜のようにそこはかとない風情はないですが、タイの植物はエキゾティックで、いかにもタイ的だと思います。
kii 2009-03-27 19:00:22

 


■Re:kiiさん

高木で紅花といえば、タイ名で孔雀の尾(ハーン・ノック・ユーン)、和名では鳳凰木もありますね。日本人の中には、これを火炎木と思い込んでいる人が多いようです。
hiro-1 2009-03-28 02:51:45


■ブーゲンビリア

ブーゲンビリアは、タイで見ると圧巻ですよね。日本では、確か沖縄の県花になっていると思います。私の実家でもブーゲンビリアの木が一本ありますが、10年前はなかなか花をつけなかったのに、最近は毎年咲いています。やはり気温が高くなっているんですね。
uya 2009-03-28 07:50:04


■Re:uyaさん

お久しぶりです。とは言ってもBLOGは毎度読ませて頂いています。沖縄の県花はハイビスカスではなく、ブーゲンビリアだったのですね。メキシコの国花もブーゲンビリアですよね。メキシコ人の建築家・ルイス・バラガンの作品の外壁や内部の柱の色にブーゲンビリアの濃いピンク色が用いられているのを想い出しました。
hiro-1 2009-03-28 15:59:58


■南国の楽園

ポインセチアもブゲンビレアも大好きです。自然に咲くなんて、羨ましい限りです。
もう古い話ですが、マジョルカ島の城壁いっぱいに咲くブゲンビレアを見て感動したことを明治生まれの今は亡き父にいうと、南方戦線でブゲンビレアという軍歌が歌われていたが、その花のことなのかなと言っていました。今その歌を知っている人いないでしょうね。
仏暦2487年生まれ 2009-03-28 21:23:35


■Re:仏暦2487年生まれさん

ネットで調べると、次の二つが出て来ました。
《 ブーゲンビリアの花咲くハノイよ 》
作詞:櫛田ふき 作曲:木下そんき、
中央合唱団・30周年記念レコーディングオーケストラ

《 ブーゲンビリアの花咲けど 》
サイパン島の激しい戦争を懐古し、そこに美しく咲くブーゲンビリアを平和の象徴として歌っているそうです
hiro-1 2009-03-28 22:05:14 


■きれいな花ですね。癒されました!
さくら 2009-03-29 12:29:20  


■見て下さってありがとうございます!

そうなんです。去年バンコクに行った時、クッションカバーを探すのが目的でもありました(;^_^) とても気に入ってます。自宅でのサロンは宣伝していないのでお客様はそんなに来られません(笑) 気に入ってもらってるお客様に感謝です!
ブログ拝見しています。素敵な写真ありがとうございます。
さくら 2009-03-29 23:42:07  


■Re:さくらさん

エステサロンのさくらさんに “ 癒されました ” と言って頂けるとは! 真に光栄です。 エステサロンの待合室のソファーに置かれているクッション・カバーはタイ模様のように見えますね。
hiro-1 2009-03-29 15:01:34 


■南方戦線と歌

迅速で詳細な検索ありがとう。亡父が歌うのを聞いてみたかったです。多分ラジオで聞いたのでしょうかね。
仏暦2487年生まれ 2009-03-29 21:03:53 


■Re:仏暦2487年生まれさん

気持ち良く酔った時の僕は、亡き父が酔った時に歌っていた “ 何処から来たのか一枚の葉っぱ・・・ ” の歌を口遊む癖があると妻から笑われます。 この歌のタイトルが何なのか?、これから先の歌詞が何なのか? 未だに分かりません。
hiro-1 2009-03-29 23:36:15 

inserted by FC2 system