近所のデパートで開催されている花のアレンジメントショーを鑑賞しました。 七百属
1万7千種以上はあるらしい蘭の花をメインにして、多種多様の花が手の込んだ演出によ
って空間を彩っています。
広い会場の一隅に、矮性種一万以上は存在するだろうと言われるキク科のダリアがあ
りました。本日は、園芸品種と思われる白、紅、黄、紫色の色とりどりのダリアの中から、
印象に残った白色のダリアを採り上げることにします。
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白い花びらの先端が丸くなり、下方に向かって管状になった小輪八重咲きの半球形の
花(上掲写真)は、園芸品種のポンポン咲きのダリアと思うのですが・・・どうでしょうか?
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やはり園芸品種と思われる縁取りの緑が美しい白ダリアがありました。 矮性種を含め
て1万種以上あると言われるダリアですから、目を惹く姿形の花が多いのでしょうね。
ダリアを国花(1963年制定)とするメキシコには『ダリアの日』(8月4日)があるそうです。
メキシコとダリアの関係を調べると、阪急交通公社のHPに次のような記述がありました。
■ダリアの原産地は、メキシコ高原地帯(クエルナバーカ、テポソトラン)。
■原種のメキシコ名はCOCOXOCHITL、またはCHICHIPOZTLE。
■アステカ時代のインデイオが自生する野草を『さつまいもの花』として栽培化。
■現在、食用のダリアも栽培されている。
ダリアの原産地がメキシコということは、タイでも自生種のダリアを見る機会があるかも
と期待したのですが、メキシコのダリアが自生しているのは、寒冷・高冷地の高原に限る
ようです。 |
メキシコ・ダリアの原種? (阪急交通公社のHPより拝借) |
ダリアの植物分類名を調べると、ダリアの属名は 『Dahlia』 、学名は 『Dahlia Cav.』で
した。 『Dahlia』と命名された由来がネット記事に次のように説明されていました。
スウェーデンの有名な植物学者リンネの弟子だったAnders Dahl 氏が、18世紀の植民
地時代に、メキシコからスペインのマドリッド植物園に送られて来た自生種のタネを栽培し
て花を咲かせたことから、Dahl 氏の名前を学名と属名に登録した。 |
メキシコ国花『ダリア』の花言葉は、『感謝』、『華麗』、『優雅』、『威厳』、『栄華』などの
国花に相応しい言葉が並んでいます。 ところが、その素晴らしさとは裏腹の『裏切り』、
『移り気』、『不安定』 と言った悪いイメージの花言葉もありました。 裏腹の意味を持つ
花言葉の由来をネット検索で見つけました。 |
ダリアの花をこよなく愛していたナポレオン一世の皇后ジョゼフィーヌは、ダリアの花を
自分だけの花にしておきたいと思い、他人の手に委ねることなく、自らの手で大事に栽培
していました。
しかしある日、ジョゼフィーヌの侍女が、そのダリアの球根を盗み、自宅の庭で栽培して
しまいました。それを知ったジ皇后ジョゼフィーヌは、ダリアに寄せていた愛情も情熱も醒め
てしまいました。 ダリアの球根を盗んだ次女の行為、そして、ダリアへの情熱を捨て
去った皇后ジョゼフィーヌの変心から、『裏切り』と『移り気』の花言葉が生まれました。
(ネット記事より抜粋)
妻のジョゼフィーヌに冠を授けるナポレオン皇帝 (ウイキペデイア) |
面白い記事ですが、前夫との結婚と離婚、ナポレオン一世との結婚、浮気、ナポレオン
との離婚など、移り気で不安定な生活を繰り返したジョゼフィーヌの生活に合わせた花言
葉ともいえる・・・かも知れませんね。
その他の説としては、フランス革命後の不安定な情勢の中でダリアが大流行したことに
由来するとの生真面目な説もありました。 |
もしも、ダリアの花を大事な方に贈ることがあった時は、花束に自分の名前を添えるだけ
でなく、必ずハッピーな言葉、例えば『感謝』の言葉を添えてプレゼントした方が良さそうですね。
もしも、花言葉に拘る方に、メッセージ無しの名前だけの花束を贈れば、贈られた御方は、
花言葉の意味を彼是と想像して悩むことになることも・・・・無きにしもあらず・・・かもですね。 |
科名 |
キク科 Asteraceae キク亜科 Asteroideae |
属名 |
ダリア属 Dahlia |
学名 |
Dahlia Cav. |
種名 |
− |
和名 |
テンジクボタン? |
英名 |
Dahlia |
タイ名 |
− |
メキシコ名 |
COCOXOCHITL、又は、CHICHIPOZTLE |
漢名 |
− |
原産地 |
メキシコ、寒冷・高冷地が適地 |
性状 |
多年生草の球根植物、羽状複葉、ポンポン咲き |
用途 |
− |
花言葉 |
感謝、裏切り、移り気 |
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