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HP編集略号goldenshower1.htm

和名:ナンバンサイカチ

英名:Golden Shower
タイ名:トン・クーン
改編:2007年7月1日  初稿:2007年4月8日 撮影:バンコク


  タイ東部チョンブリー県の涅槃仏と遊行仏の鎮座する寺院に立ち寄ってから、バンコク

へ続く国道三号線を走行していると、対抗車線の道路端に、黄色い花の束を撓(たわわ)

に咲かせた金雨花(タイ名:トン・クーン)の並木が続いていました。  タイに住む外国人の

多くは、“ゴールデン・シャワー”と呼んでいます。
 和名はナンバンサイカチですが、此の

花名を知っている日本人は少ないようですね。


国道三号線の“ゴールデン・シャワー”の並木


  少し前のブログで、僕の個人的な好みは、華々しい“ゴールデン・シャワー”よりも、地味

に咲く“ルアン インディア” (意味:印度の黄色花)の花だと書いたことがあります。しかし、

それは単なる比較の話であって、殊更に“ゴールデン・シャワー”が嫌いという意味ではあり

ません。


  タイの人々は、老若男女を問わず、兎にも角にも“黄色”が大好きです。タイ大乗仏教

には曜日ごとに定められた七色の吉兆色を大事にする風習がありますが、何故に月曜日

である“黄色”が特別に持て囃されるのでしょうか?



国花(ラーチャブルック)とされている花木のトン・クーン


  タイの友人は、崇敬する現国王ラマ9世のお生まれになった月曜日の吉兆色が黄色な

ので、タイの国花は“トン・クーン”(ゴールデン・シャワー)なのだと強調します。 たしかに

現国王の国王旗は黄色です。それゆえに、“トン・クーン”(ゴールデン・シャワー)がタイ

の国花になっているという説は、本当なのでしょうか?


  現役の王様の誕生曜日によって国花の色が決まるとするならば、 新国王が即位する

都度、タイの国花が変わることになります。 何でも有りのようにも見えるタイとは言えども、

こればかりは俄かには信じ難いのですが・・・・


  別のタイ友の話によると、タイ国には“国花”(ラーチャ・プルック )を規定する法律は

存在しないと言います。それが証拠に、タイの国花は、時代背景や為政者によって、“稲”、

“蓮”、“睡蓮”のように変化した歴史があると言うのです。


左:蓮(ハス)            右:睡蓮(スイレン)


  賢明な彼は、僕に質問を投げかけて来ました。

      彼 『 日本に国花を制定する法律があります? 』

      僕 『 聞いたことがありませんね 』

      彼 『 日本の国花は菊ですか?桜ですか? 』

      僕 『 菊は天皇の紋章、桜は庶民の心の花・・・と思いますが・・・』


  海外のTV番組で記者会見する日本の首相の演説台に“五七の桐”が取り付けてある

のを見たことがあります。 しかし、演台に取り付けられた花紋の上部に、“日本国首相”

(Prime Minister of Japan) と態々表記されていることを思うと、日本国家の花紋と言うより

は、首相職の花紋のようにも見えるますが・・・・ちなみに、旧日本国有鉄道の花紋も同じ

“五七の桐”だったと記憶しています。 


         左:日本国総理大臣の花紋   右:旧日本国有鉄道の花紋


  総理大臣の“桐の花”、 天皇の“菊の花”、 日本人の“ヤマ桜の花”も、法律で制定さ

れた花紋ではなく、長い歴史の中で慣習化されたものだろうと思います。


  そう言えば、僕の家内の実家の花紋は、花弁が四枚足りない五三の桐です。想像する

に、明治8年の平民苗字必称義務令が発布された折に、彼女の祖先が、勝手に使用を始

めたのが慣習化したのだろうと思います。



  世の中の強弱の順番は、“非⇒理⇒法⇒権⇒天” だそうです。最も強いのは、法律や

権力などではなく、“天の声”なのだそうです。 世の中の慣習も天の声の要素の一つかも

しれません。


川面で揺れるゴールデン・シャワー


  寺院専用の桟橋の近くに船の待合所を兼ねた休憩所(サーラー)に、眩しいばかりに

輝く“トン・クーン”(ゴールデン・シャワー)の花房が垂れ下がっていました。





  酷暑の四月に入って一斉に咲き始めた“トン・クーン”(ゴールデン・シャワー)ですが、

まだ四月が始まって間もないというのに、早くも30cm以上の長細い豆の鞘が散らばって

いました。時間の流れの速さを感じます。


樹の下に落ちていた細い豆の入った鞘



ゴールデンシャワーの植物学上の分類名
 学名  Cassia fistula
 科名  マメ科 Fabaceae
 亜科  ジャケツイバラ科 Caesalpinioideae
 属名  ナンバンサイカチ属 Cassia
 種名  ナンバンサイカチ C.fistula
 タイ正式名   トーン・クーン
 タイ通称名   ドーク・クーン (金色の花)
 タイ別名   ドーク・ラーチャブルック(王の樹、国花)
 タイ別名   ドーク・トーン(金色の花) (尻軽女、売春婦の意味あり)
 タイ古語   チャイヤ・プルック(勝利の樹)
 英名   ゴールデンシャワー Golden shower tree
 日本名   ナンバンサカイチ 
 漢名   −  
 性状   −  
 原産地  樹高10m、垂れ下がる花房
 花言葉   −  





読者の方から頂戴したコメント


hiro-1からのお返しコメント


■無題
ゴールデンシャワー(金雨花)は、タマリンドとは別の植物ですか?私は以前、タイ人のガイドさんに、タイの国花を尋ねたら、写真によく似た黄色い花を差して、「タマリンド」だと教えてもらいました。マメ科の植物ですよね。それとは、実は別だったということなのかな。。。?@@
シャンティcoco 2008-03-29 17:13:46


■ありがとうございました^^あ〜、おかげさまで、すっきりしました。ありがとうございました。今までタマリンドだと信じてましたわ>.<タマリンドのペーストまで買って、あぁ、タイの国花の実だわ〜なんていつも思っていたです>v<
シャンティcoco 2008-03-30 21:15:49

 

■シャンティcocoさん
タイ国花のゴールデン・シャワー(金雨花)は、タイ語でトン・クーンです。タマリンドは、タイ語でトン・マ・カームと呼び、黄色に赤い筋のある花をつけます。従って、金雨花とは全く異なりますね。hiro-1 2008-03-30 00:37:43


■シャンティcocoさん
タマリンドの写真が撮れたら、、BLOGに掲載することにしますね。
hiro-1 2008-03-31 04:36:32

■ドク・ラチャブルック
06年に、国家象徴選定委員会が、動物「象」、建築物「サーラー・タイ」(上野動物園にも、建築されましたね)とともに、国花も決められたそうですので、そう歴史は古くないようです。選定理由は、タイ国内全土に植樹可能なことと、国教の仏教の象徴色、そして、現国王陛下の誕生色ということだそうです。特に、黄色の中でも、この花は、ゴールデンシャワーの異名の通り、「輝く黄色」=「黄金」というイメージが良かったのでは?
namujai 2008-03-30 15:50:09


■namjaiさん
勉強になりました。さすがお詳しいですね。その後、ネットで調べたのですが、法律によって国花を制定している国は見当たりませんでした。
hiro-1 2008-03-31 04:26:28


■ゴールデンシャワー
ゴールデンシャワー今頃あちこちで咲いていますが、写真に撮ろうとしてもいつも今一です。どきっとするくらい柔らかな黄色の花も見かけますが、思ったように撮れません。今頃日本は桜の季節ですね。タイの北部にも、ヒマラヤザクラなる物がありますが、実物はまだ見ていません。ちょうど正月頃に咲くようです。今度日本酒持って一緒に行きませんか?
カオヤイ 2008-03-30 18:11:03  


■カオヤイさん
ヒマラヤザクラですか?見たことがありませんが、興味深々ですね。正月前後は毎年来客のアテンドで大童の時期ですので難しいですが、BLOGで情報をお教え下さい。楽しみにしています。
hiro-1 2008-03-31 04:32:47


■もうかりそう!
素晴らしい花々の写真、ありがとうございます。私も月曜生まれです。忘れていて、少し前に調べました。黄色の花は縁起がよさそうで、明るくていいですね。日本では、サンシュユとか三椏とか、いまの時期に周囲を輝かせますね。あと、連翹も。ルアン・インディアは、三椏や木蓮のように花が先のようですが、どんな葉っぱなんですか。ゴールデン・シャワーって、まさに!といういい名前ですね。お金もうかりそう!^^
今日の新宿御苑 2008-03-29 17:53:21


■今日の新宿御苑さん
ルアン・インディアの葉っぱは、レガッタ(漕艇)のように細長い緑葉です。葉っぱ付きの写真もあったので掲載すれば良かったと反省しています。
hiro-1 2008-03-30 00:45:45


■黄色
僕は月曜日生まれ、国王と同じです。これはかなりうれしい。でも、あの黄色のポロシャツはちょっと着れませんでした。デカいサイズが売られてなかったのもありますが。最初にタイに行ったのは、そのシャツがはやり始めたころで、何かの会社のユニフォームかと思いました。大規模な会社があるんだなあーと。桜は今日あたりが満開です。咲いてみると至る所に桜があって、改めて日本は桜の国なんだなあーと再認識します。明日は近所の公園で花見を敢行します。hiro-1さんの分も愛でておきますね〜
kii 2008-03-29 07:36:10


■kiiさん
花見とは羨ましいですね。僕の分までも愛でて戴きありがとう御座います。先日、kiiさんから、カオマニ(猫)に関するヤフー情報を頂きましたが、大坂読売TV(関西ローカル局)からカオマニ特集の番組協力依頼があり、素材提供をして置きました。
hiro-1 2008-03-30 00:19:31


■花は心に平穏をもたらす
きっと花を愛でる気持ちがタイの国に溶け込ませたんでしょうね!
bairin24 2008-03-29 10:03:42  


■bairinさん
日本在住時代は花を愛でる余裕もありませんでしたが、タイに移り住んでようやく花を眺める心が生まれました。タイに感謝です。
hiro-1 2008-03-30 00:22:30


■こんにちは。
日本を象徴するのは桜ですよネ。 愛でたい=目出たい 卒業式も入学式も胸に桜をイメージしたリボンを付けてくれるし、所謂、学生服の金ボタンは桜だし、警察のマークは金のデッカイ桜が昂然と掲げられてるし、桜は日本人の心そのものなのかも知れませんネ。タイの桜は日本のとは全く趣が異なりますね。
mother-takase 2008-03-29 12:43:11


■mother-takaseさん
富士山が日本の象徴ならば、サクラは日本人の心なのかも知れませんね。
hiro-1 2008-03-30 00:27:52

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