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HP編集略号heliconia1.htm

和名:オウムバナ”(鸚鵡花)

英名:Parrot Beaks
タイ名:タムマ・ラクサー
改編:2017年6月30日  初稿:2009年4月12日 撮影:カンチャナブリー県


  タイの地方旅行をしていると、バンコクでは『生け花』とか『鉢植え』として見ることの多い

花が、自然の景観の中で何気なく自生している様子をしばしば目にすることがあります。 

例えば、昨年末の北部旅行では、鉢植でしか見たことの無い『ポインセチア』(下写真)が、

山奥の急斜面や山岳道路の路肩に自生していました。


タイ北部の山中で見かけたポインセチア


  カンチャナブリー県の小旅行で宿泊したリゾート・ホテルの広大な自然庭園にも、超豪

華な生け花として見かけることの多い多種類の花が自生していました。本日の話題は、

その時に出会った花の中から、色彩鮮やかな 自生するヘリコニアをご紹介することにした

いと思います。 

ホテルの自然庭園で見たヘリコニアの仲間。葉の形状はバナナの葉に似ています。


  そういえば、宿泊した部屋の居間と寝室にも、歓迎の花としてヘリコニアが活けてあり

ました。 ヘリコニアは、ホテルロビーや華やかな御祝いの席にはピッタリだと思うのです

が、ホテル内の自室には、率直に言って、チョッと派手過ぎて何となく落ち着かないような

気がしないでもありません。


リゾート・ホテルの部屋の居間に飾られていたヘリコニアの仲間。


  ヘリコニアの色彩と姿形は、人様の注目を集めたくてしかたない女性が、殊更に際立っ

て派手な装いをしているような・・・見れば見るほど個性的な南国の花という

感じがします。 ヘリコニアの花言葉は、“独特な個性”、或いは、“風変わりな人” とありま

した。まさにヘリコニアに打って付けの花言葉だと思います。


上方向に直立するヘリコニアの仲間


  ヘリコニアの名前の由来は、ギリシャ神話に登場する芸術を司る9人のミューズ(女神)

の住処があったヘリコン山から来ているそうです。 そう言われてみれば、ヘリコニアという

植物は見るからに芸術的な雰囲気を漂わせているように見えなくもありません。


下垂するヘリコニアの仲間


  ヘリコニアの種類はとても多く、30種から40種という説もあれば、150種との説もある

ようです。 大きく分けて、下垂れ状態で咲く花と、上方に向かって咲く花の二種類に分類

できるようです。 何れの種類も、地下茎が伸びて繁茂する熱帯地域の多年草で、独特の

形をした包みが左右二例に互い違いに咲いて伸長する生命力の強い熱帯性植物です。


  プラスチック製の鳥の嘴のようにも見える部分は、花ではなく、美しく色づいた苞葉です。

苞葉の中から出ている黄色の部分(上掲写真)がヘリコニアの花だそうです。 黄色い花弁

が受粉されると子房だけになり、その子房は暫くすると青い果実になるのでしょうね。


淡桃色と淡緑色の上品なヘリコニアの仲間もいます。


  この花の日本名は、苞葉の形がオウムの嘴に似ていることから、“ オウムバナ ”

(鸚鵡花) と呼ばれているようですね。


  タイ語の正式名は、“タムマ・ラクサー ”( 意味合い:道徳や公平さを維持する )ですが

、一般的には、ガーム・クン(意味:エビの鋏)とか、“ソーイ・ガタリー” (意味:バナナのネッ

クレス)と呼ばれているようです。 ガッタリーと言うタイ語は、バナナ(グルアイ)の文語的

表現であり、随分と高尚で美しい言葉であることから、詩語として多用されるとか。


  それぞれの国の人が、様々な形を想像して名付ける通称名は、それぞれのお国ぶりが

反映されていて面白いと思いますが、タイの通称名の “ バナナの首飾り ” は、南国らしく

て微笑ましい呼称だと思いませんか? 


  上記の他にも、日本で『極楽鳥花』(下写真)として呼ばれる吉兆の花がありますが、

これも『ヘリコニア』の仲間に属する花の一つだそうです。 


タイでは『パックサー・サワン』(意味:天国の鳥)、英国では、ジョージ三世王妃の名前から

来ていると言う『ストレリチア』 Strelitzia の名前で呼ばれている花です。


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日本:極楽鳥、タイ:天国の鳥(パックサー・サワン)、英語:ストレリチア


  タイでは『パックサー・サワン』(天国の鳥)を、『父の日』に父親に捧げる花として用いら

れます。母親に捧げる花は『ドーク・マリ』(ジャスミン)です。


  僕が日本で結婚した遠い昔、披露宴会場を飾る高級花といえば、『極楽鳥花』だったと

思いますが、現在はバラが主流なのでしょうか?


左:父の日に贈られる天国の鳥の花   右:母の日に贈られるジャスミンの花


  タイ北部旅行中にタイ人から聞いた話ですが、『ヘリコニアの花』を植える場所は、自宅

の南方向か東方向、植える曜日は水曜日が良いのだとか。更に、咲いた花を花瓶に生け

て、三宝(仏法僧 プラ ラッタナ トライ ) に捧げ、家内安全、家族の健康と幸福を祈るのだ

そうです。


  タイ人は、吉兆の信仰心が大変に強く、生まれた曜日ごとの色だけでなく、曜日ごとの

吉兆の花を愛し、毎日のように土地神様や三宝に花をささげて合掌します。老いも若きも、

兎に角、吉兆花好きの信仰心のとても篤い国民です。



オウム花の植物学上の分類名
 学名  Heliconia restrata
 科名  バショウ
 属名  ヘリコニア
 種名   −
 タイ正式名  タムマ・ラクサー ( 意味:道徳や公平さを維持する )
 タイ通称名  ソーイ・ガタリー  (意味:バナナの首飾り)
 英名  Lobster Claw (意味:エビの鋏)
 日本名  オウム花
 漢名   −  
 性状   −  
 原産地   −  
 花言葉   −  



この主題に関連するホームページ内の別の記事 

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 主題  初稿年月日  改稿年月日  HP編集略号
 海老の鋏と呼ばれる吉兆のヘリコニア 当該頁 2009-4-12 2017-7-12 heliconia1.htm
 飾り窓のマネキンと下垂するヘリコニア  2013-10-29 2017-7-12 heliconia2.htm





読者の方から頂戴したコメント


hiro-1からのお返しコメント


■タイは花が多いからいいですね♪いつも写真を見ていて綺麗な花が沢山ですよね(^-^)
bairin24 2008-03-02 13:03:53


■bairinさん
最初の頃は抵抗のあった原色ですが、最近は原色の花を美しいと思うようになりました。
hiro-1 2008-03-02 22:56:36


■こんにちは
綺麗ですね。天国にいるような。お花がいっぱいですね。香ってきそうです。
まおか 2008-03-02 14:53:06


■まおかさん
まおかさんのタンポポ(?)も可憐で綺麗ですね。日本も春が近くなりましたね。タイは暑季に少しずつ近づいています。
hiro-i 2008-03-02 23:15:59


■タイかぁ…
敬虔な仏教の国って感じですが、私は一度しか行ったことがないんですよね。
バンコクのオリエンタルホテルに2泊したのみ。でも川をわたって仏像だけは見に行ったよ〜。もっと色々行きたいけど、ブログで見て満足しておきます。
まきうさぎ 2009-04-12 09:10:10


■まきうさぎさん
日本よりは敬虔な仏教徒が多い筈なのですが、本当に仏教徒なの?と思うような人も沢山いますね。お高いオリエンタルホテルに泊まって、川向こうの仏像だけとは残念ですね。多分、ビジネス・トリップだったのでしょうね。同情いたします。
hiro-1 2009-04-13 04:21:53


■すごいなぁ!
こうした植物の名前はどうして調べてるんですか?タイ植物図鑑でも見ながらチェックしてるんですか? (タイ語も読めるし^v^)
シャンティcoco 2008-03-02 22:29:08

■南国ムードの花
この花が生けられていると、あぁ、南国リゾートにきたな〜と思います。^w^
ヘリコニアって言うんですね。(今度見るときには、その名を忘れてしまいそうです。苦笑)
シャンティcoco 2009-04-12 13:20:30


■シャンティcocoさん
可能な限り現場で発音を教えてもらい、、同時に文字の綴りも教えてもらいます。綴りさえ分かれば、家に戻って大辞典を引く事ができますし、発音を忘れたとしても、文字を見さえすれば、正しい発音が分かります。タイ文字は便利な表音文字なのです。
hiro-1 2008-03-02 23:28:37

■シャンティcocoさん
ヘリコニアが憶え難ければ、“ バナナの首飾り ” で憶えたらどうでしょうか?もっと憶え難いですか?
hiro-1 2009-04-13 04:26:03



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