連れ合いが愛用のポケット・カメラを差し出して、珍しい花を撮ったので是非見てくれと言います。
小さな液晶モニターを覗き込むと、蝋細工のような小さくて白い花が写っています。
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バンコク・ラーマ4世通りに咲いていたホーヤーの花 |
僕
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『 花の名前は何て言うの? 』
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妻
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『 タイ人女性は、ホーヤーっと言ってたわ 』
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僕
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『 どんな意味なの? 』
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妻
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『 タイ語訛りの外国語だと思うけど、はっきりしないの 』
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写真を眺めていて、かなり前に似たような花を撮った記憶が甦って来ました。名前が分からないまま
に、外付けHDに放り込んで忘れかけていた花です。 |
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花名が不明のまま御蔵入りになっていた写真 |
外付きHDの名前不明のフォルダー内から、数年ぶりに日の目を見る事になったのが上写真です。
開花する前の蕾の段階ですが、僕の目には、連れ合いが撮ったホーヤーの仲間のように見えます。 |
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開花したホーヤーらしき御蔵入り写真も出て来ました。 |
花弁の色は各種各様ですが、同じ仲間の花らしい写真が幾つかの外付きHDの奥深くから、ゾロゾロ
と出てきました。 手元の英語版の植物写真集を捲ってみると、英名、学名、科名、属名が判明。
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科名 |
カガイモ科 (蘿いも科) |
属名 |
ホヤ属 |
学名 |
Hoya carnosa |
英名 |
Wax plant |
タイ名 |
ホーヤー |
日本名 |
サクラ・ラン (桜蘭) |
原産地 |
マダカスカル |
性状 |
蔓性常緑の多年草。 約200種類あり。 |
タイ語名の 『 ホーヤー 』 は、連れ合いが想像した通り、学名のHoya carnosaがタイ語訛りになった
呼称でした。『Hoya』は、英国人園芸家の名前( Mr.Hoya )に由来し、carnosaは、多肉質植物であるこ
とに因んでいるようです。
日本では、『 サクラ・ラン 』 (桜蘭) と呼ばれていました。 ランの名前が付いていますが、ランとは
関係のない『ががいも科 』の植物です。 鈴蘭(ユリ科)、葉蘭(ユリ科)、君子蘭(ヒガンバナ科)も、蘭
の字が付いていますが、蘭科とは無関係の花ですね。 日本人の心底に、蘭花に対する憧れがあるの
でしょうか? |
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