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紫陽花はアジサイに非ず



HP編集略号kibanawatamodoki1.htm

和名: キバナワタモドキ

英語名: Yellow Silk Cotton  タイ語名: ファイ・カム
改編:2014年5月17日 初稿:2009年10月31日 撮影:タイ国内の各地


 2009年10月25日、定例の “ Book Expo Thailand 2009 ” がバンコクで開催されました。

タイ国の書籍出版社が一堂に会して特価販売を行う何よりも待ち遠しいイベントです。タイ国に移り

住み、年数を重ねる内に、いつしか花好きになってしまった僕ですが、手元に優れた植物図鑑が無い

ために、花名を調べるのにいつも難儀しています。 


 今年は、欲しいと思っていた黄花と赤花ばかりを収集した写真集を5冊購入しました。 黄花の写真

集を購入した理由は、その見開き頁に掲載されていた黄花の仏教献花が目に留まったからです。

その花は、2006年12月のタイ北部旅行中に撮影してから今日までの約3年間、名前が分からない

ので、PCの外付きHDの中で長く眠っていた濃黄色の花でした。



2006年12月27日 タイ北部のガンペーンペットの遺跡公園で撮影した濃黄花


 上写真は、タイ北部のガンペーンペット遺跡公園で見かけた濃黄花です。枯れ枝の突端に残る

濃黄花が、雲ひとつない乾季の碧空に映えていました。



2008年12月28日 タイ西部のガンチャナーブリーの寺院境内で撮影した濃黄花


 枯れ葉になった濃黄花の鋸葉が、折からの乾季の山風に乗って、パラパラと音を残して落葉する様

子を初めて見ることが出来ました。





 写真集に記載されたタイ語の標準名は、ファーイ・カム ( 黄金の棉 ) ですが、タイの中部地域では

スパンニガー 、タイ北部は ガンニガー  と呼んでいるようです。 写真集によると、ファーイ・カムの花

弁は一重咲きが多いと記述してありますが、僕がタイ国内で見た ファーイ・カム は、どれもこれも実

に見事な八重咲きでした。





 この花は、タイ上座部仏教の献花 ですが、ヒンズー教でも献花に用います。 長たらしい学名の

“Cochlospermum Religiousum” の由来も、おそらくヒンドゥ―教から来ているのではないでしょうか。





濃黄花は、乾季の深まりとともに地上に落下。やがて、緑色の刮ハがたわわにぶら下がります。


  
たわわに実る朔果 刮ハの中の棉に似た繊毛
タイイ語版写真集より拝借


 熟して縦割れした刮ハの中から、棉に似た繊維状の毛 が覗いて見えます。本物の棉ではありませ

んが、棉モドキとして、詰め物などに使用されるようです。 


 和名のキバナワタモドキ 、英語名のYellow Silk Cotton 、タイ語名の黄金の棉、何れの名前も、

刮ハの中の繊維状の毛から発した名前だろうと思われます。


《キバナワタモドキの植物分類》
 科名  ベニノキ科
 属名   ワタモドキ属
 学名  Cochlospermum Religiousum
 英語名  Yellow Silk Cotton 
 タイ名  標準名:ファイ・カム、 スパンニガー(中部)、 ガンニガー(北部)
 日本名  キバナワタモドキ


まだ名前の分からない花のお蔵入り写真が多数あります。

一枚でも多く日の目を見るように、花の写真集をもっと買い増すようにしたいと思います。






読者の方から頂戴したコメント


hiro-1からのお返しコメント


■無題
お国が変われば、お花も変わることでしょう。わからないお花を調べることは、楽しい半面、ご苦労もおありのはず・・・・印象的なこのお花、地面に落ちた様子もとてもきれいですね。 綿は、普通の綿なのでしょうか?
Blumen-Kranz 2009-10-31 10:00:30 
 

■Blumen-Kranzさん
アオイ科ワタ属の木から取らるのが木綿だと聞きます。蚕の繭から作られるのが絹綿だそうです。僕が見たのはベニノキ科ワタモドキ属ですから、木綿でも絹綿でもなく、やはりワタ擬き(もどき)のようです。
hiro-1 2009-10-31 11:26:12 

■無題
椿のように花がまるごと落ちるのですね。黄色い花でこのように落ちる花は初めて見ます。
シャンティcoco 2009-11-01 07:38:41   



■シャンティcocoさん
桃色タイ桜も黄花棉もどきも、花弁が花吹雪の如く散るのではなく、クルクルと回ってポトンと落ちます。なんとなく不思議な光景ですね。
hiro-1 2009-11-02 00:18:45  

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