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可哀想な名前のニンニクカズラ  



HP編集略号:kinoboriuo1.htm

和名:木登り魚

英語名:Climbing Perch タイ名:プラーモー
改編:2017年3月15日 初稿:2011年6月27日 撮影:プッタモントン県



 バンコクの西隣りに位置するプッタモントン県の仏教公園を訪れた折に、白色の小さい

蕾を付けたギザギザ葉の植物を見ました。 雑草の類だからでしょうか? 植物の名前を

示す名札の標識もありません。 葉縁が独特の鋸状の形なので、ひょっとしてヒイラギの

仲間かと思ったのですが、違うようにも思えます。(下写真)


 雑草の前でカメラを抱えてしゃがみ込んでいると、同じようにカメラを持った数人のタイ人

男性が近寄って来たので、その中の初老の男性に此の植物の名前を訊ねると、自信なげ

に呟きました。


  タイ人 『 プラ−・モーだったような・・・・ 』



プラ−・モー・・・・かな?


 プラーは魚、モーは医者ですから、直訳すれば“医者の魚”となるのですが、あまりにも

見当違いの名前のような気がしたので、折角の教えにも拘わらず、失礼ながら問い直す

気にもなりませんでした。


 それでも、何となく気になったので、自宅のタイ語版植物写真集を捲って“プラ−・モー”

の名前を探したのですが見つかりません。 いつもの如くPCファイルの 『 不明の花名 』に

放り込もうと思ったのですが、そうなれば、二度と日の目を見ない可能性があります。


 念には念を入れて、読むのに少々気力が必要なタイ語ネットの検索を続けると、なんと!

『 プラー・モー 』 のタイ文字が出て来たのです! 


 白色の小さい蕾を付けていたギザギザ葉の草


 《 タイ語ネットの要約 》

 プラー・モー(タイ北部呼称はプラー・サデット)は、淡水魚であり、その学名はアナバス

である。 英語では Climbing Perch、或いは、Climbing Gouramic と呼ばれている。


 自分の鰓(えら)で水上や水面に溶け込んだ酸素を直接取り込める呼吸器官を持って

いるので、陸上や水の無い場所でも長時間居ることができる。


 雨季になると、プラー・モーは、自分の鰓(えら)を使って、地上を小刻みに這いながら

新しい住処に進む姿を見かけることが出来る。 



  お詫び: タイ語にも対応しているアメブロではタイ語の記事を掲載してありますが、当該ホームページは

  タイ文字非対応のために割愛しています。



鰓(エラ)で酸素呼吸しながら陸上を這って進む木登り魚


 英語名(Climbing perch)から日本名を調べると 『 木登り魚 』 (キノボリウオ) と判明。

幾つかの日本語ネット情報に目を通すと、タイ語のネット情報を更に肉付けする情報を得

ることが出来ました。


  学名:Anabas testudineus、 科名:Anabantidae、 属名: Anabas 


  1:タイの東部国境を流れるメコン川に多く生息する全長25cmの淡水魚(硬骨魚)。
 
  2:鰓蓋(エラブタ)の中にあるラビリンス器官によって長時間の空気呼吸をする。

  3:鰓下(エラシタ)のトゲを足のように使って陸上を這い回って進む。木登りは不可。



 木登りが出来ないのに『 木登り魚 』 (Climbing perch ) の名前が付いたのは、天敵の

鳥に捕獲されて木の上まで運ばれた魚が、枝の上でのたうち回っているのを目撃した人

が勘違いしたからだそうです。


 『
猿の水練、魚の木登り 』 と言う諺があるそうです。

 その意味は、『 見当違いのことをしたり、全く反対のことをする 』 ことですが、この諺に

は大きな勘違いがありますね。 猿は温泉に入るし、遠浅の海に2足歩行で入って、芋に

塩味を付けたり、水のなかで泳いだり、潜水して餌を取ることだって出来ます。


 草木について書くつもりだったのに、大きく横に逸てれて 『 木登り魚 』 の話になって

しまいました。 植物の名前と木登り魚の関係については、次回のブログで続けたいと思

います。




《 木登り魚の植物上の分類 》
 科名  キツネノマゴ科   Acanthaceae 
 属名  ハアザミ属   Acanthus (キノボリウオ属)
 学名  Acanthus ebracteatus Vahl
 和名  キノボリウオのエラ   木登り魚の鰓(エラ)
 別名  ハアザミ (葉薊)
 英名  Climbing Perch
 Bractless Holly Mangrove、Holly-leaved mangrove
 タイ語  プラーモー
 原産地  −
 花言葉  芸術、技巧、巧みさ、離れない結び目
 効用  アレルギーや発疹抑制、慢性の風邪や喘息に効果




この主題に関連するホームページ内の別の記事 

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 主題  初稿  改稿  HP編集略号
 @ 木登り魚の鰓(エラ)と呼ばれる草木 (当該頁)  2011年6月27日  2017年3月15日  kinoboriuo1.htm
 A 木登り魚の鰓(エラ)と呼ばれる草木  (未作成)  2011年6月28日  2017年3月16日  kinoboriuo2.htm





 
 読者の方からのコメント

 
 hiro-1からのお返しコメント


■プラモー
この魚、見かけはなんともグロテスクというか、シーラカンスのような原始の魚を思い浮かばせるような姿をしているのですが、非常に元気のいい魚です。 
我が家のあたりでは「パーサデット」十呼んでいますが、「水のいないところにもいる魚」とでも言った意味のようです。 これからの大雨のシーズン、雨水が流れている道の上などをヨチヨチ溯って行く姿が見られることがあります。 田舎のおばちゃんたちが、この魚目当てに溝などでつりをする姿も見られます。
小さい魚ですが、雀焼きはなかなか美味しいものです。

K.SUZUKI
2011-06-27 09:12:01  


■K.SUZUKIさん
プラー・モーが陸上を移動しているのを見てみたいものです。雀焼きとは付焼のことですか? タイの付焼は食べたことがありますが、プラー・モーの雀焼は食べたことがありません。一度トライしてみたいものです。
hiro-1 2011-06-28 00:39:41  

 

■キンギョツバキ
今日の地元新聞に、下田で先が割れた葉っぱに出会った記事がでていました。 下田でも限られた場所でした見られないそう。 その名は「キンギョツバキ」というのだそうです。 葉っぱの先っぽが金魚の尾ひれのように割れているのです。写真も出ていましたが、なるほどキンギョだなと思います。 珍しい植物は全世界どこにでもあるのですね。 楽しくなります。

ワイワイ
2011-06-27 11:18:41  

 

■ワイワイさん
キンギツバキは藪椿の園芸種として品種開発されたと聞いたことがありますが、まだ現物を見たことがありません。機会があった時にでもブログに掲載して貰えると嬉しいです。

hiro-1
2011-06-28 00:46:59  


■ギョギョ!
木登り魚なんて存在してるんですね!びっくり!どうして木に登ろうと思うのだろう? 願って願って、鰓で空気呼吸までできるようになったのでしょうか・・・。そのうち、ヒレが足になっていくのかしら。−0−;
シャンティcoco 2011-06-27 15:49:00


■シャンティcocoさん
肺がないのに鰓で酸素呼吸をする魚!そして、陸上を自力で移動できるというのですから驚きです。更に、チェンラーイのSUZUKIさんのコメントによりますと、なかなか美味しい! のだそうです。
hiro-1 2011-06-28 01:00:14



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