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Snowy orchid tree


HP編集略号mokuwanjyu1.htm

和名:モクワンジュ

英語名:Snowy orchid tree タイ名:カーロン
改編:2017年5月27日  初稿:2012年5月15日 撮影:バンコク


  バンコク北西のスパンブリー県で撮影した『 無垢の白花 』の名前を調べるのを楽しみに

していたのですが、PC内に保存した写真が見付からずガッカリ・・・・・・それから数日後、

バンコク北郊外の公園を散策して入るときに、期せずして『 無垢の白花 』を再発見!!

スパンブリ県でみかけた 『 無垢の白花 』 の樹高は3m前後ありましたが、それと比べれば

高さ1.5m程度の低木です。しかし、諦めていた遺失物が突然現れ出でたようで、思わず嬉しく

なって走り寄ってしまいました。


  スパンブリ県の 『 無垢の白花 』 には花木名を示す標識が無かったのですが、この公園

の 『 無垢の白花 』 には、嬉しいことに、タイ語の花名 『 カーロン』とラテン語と思われる

学名 『 Bauhinia Winitii Craib 』 を記した標識がぶら下がっています。


タイ語名は 『 カーロン 』 でした!


  自宅に戻って植物分類名を調べると、日本名は 『 モクワンジュ 』( 木椀樹 )とありまし

た。とは言っても、どの角度から観察しても 『 木製の椀 』 のイメージは何ひとつ湧いて来

ません。 一体どの様な謂れがあるのかと調べても、皆目分かりませんでした。 寧ろ、

英語名の通称名の方が、此の花のイメージを言い表しているように思います。


     ■Snowy Orchid tree、   ■Dwarf White Bauhinia、

     ■White Orchid-tree、    ■Snowy Orchid-tree



タイ語名:カーロンの緑の蕾と開き始めた白い蕾


 タイ語名:カーロンの植物学上の属名は バウヒニア ( Bauhinia )でした。

16世紀のスイスの植物学者の J.(ヨハン) Bauhin(ヨハン) と C.(カスパル) Bauhin 兄弟の名前

に因んで付けられたそうです。


  種小名の acuminata は、『 先端が次第に尖った 』 の意味があるようですが、此の花

木の葉の特徴から名付けられたようです。


  別名として記載されていた漢名の 『 素心花 』 の意味は、混じり気の無い純粋な白花を

咲かせる花の名前に相応しいとは思うのですが、同じバウヒニア属の科名の異なる花名と

混同しそうなので、僕としては使用を避けたいところです。



五分咲きとなったカーロンの無垢の白花


  カーロンの花弁の中にある10本の淡黄色の蕊が雄蕊だとすれば、一本だけ長い緑色の

蕊が雌蕊になるのでしょうか?


  資料によると、白花の他にも黄花を咲かせる カーロン ( Bauhinia tomentosa ) の種類も

あるようです。 しかし、亜種の黄花の花弁は、理由は定かではありませんが、決して全開

することはないらしく、『 本種の無垢の白花 』 のカーロンだけが全開すると言うのです。 

なんだか眉唾のような気もしますが、その現場に立ち会ったことが無い僕としては、黙って

聞き置くしかありません。



 八分咲きとなったカーロンの無垢の白花 (直径5p程度)


  上写真の状態で全開状態かと思ったのですが、此の程度の花弁の裂け方だと、まだ

八分咲きだとのことでした。 それにしても、青空の陽光に映える無垢の白花の花弁の

質感は、まるで最高級の白絹で織られた造花のように美しく見えます。



 花弁の切れ込みが深くなって全開状態となったカーロンの白花


  深く裂けた五枚の白花弁の直径は8cm前後ありそうです。しかし、率直に言って此の花

の全開状態はお世辞にも美しいとは言えませんね。八分咲きの方が遥かに魅力的だと思

います。 


  カーロンの花木は鑑賞用としてだけではなく、泰方薬や食用としての用途もあるそうで

す。泰方薬としては、幹の外皮を咳の鎮静剤、花弁を頭痛を抑える薬剤として古の時代か

ら伝承・継承されているようです。


  料理用としては、炒めた花弁をゲーン・ソムに入れたり、若葉をスープやカレーなどに

入れることもあると聞きました。



厚みのある単葉の先端部分が2片に分裂して切れ込んだ葉形


  カーロンの花の葉の形状はとても特徴があります。単葉で厚みのある葉の先端部分が

2分裂しているので、見る人によっては、ハート型に見えたり、羊の蹄や猪の蹄を想像した

り、はたまた馬蹄の形を思い浮かべる人もいるかも知れませんね。


太陽の光が翳ると、先端の2分裂した部分を縦方向にして折り畳む習性があります。


  カーロンの花木の葉は、面白い動きをします。

陽光が翳ると楕円形の葉を折り畳むようにして閉じようとします。 夜になれば、完全に葉

を折り畳んでしまうそうですが、深夜の状態を自分の目で確かめてみたいものです。


マメ科の植物なので、落下後には莢果(きょうか)ぶら下がります。


  『 無垢の白花 』 が落花すると、その後に幾つもの莢果(きょうか)ぶら下がり、この花木

がマメ科 ( Fabaceae )であることを改めて知らされます。


  莢果の中の内縫線に沿って付いた種子は、莢果が成熟して内外両縫線が開裂すると、

勢いよく周囲に撒き散らされるに違いありません。 いつの日にか、莢果が開裂して種子が

一斉に四散する瞬間を見てみたいものです。



 モクワンジュの植物学上の分類名

 学名  Bauhinia acuminate
 科名  マメ科 ( Fabaceae )
 分類体系によっては、ジャケツイバラ科 Caesalphiniaceae )
 属名  バウヒニア属 ( Bauhinia ) 
 種小名  B. acuminata
 タイ名  カーロン
 英名  Snowy Orchid tree、Dwarf White Bauhinia、
 White Orchid-tree、 Snowy Orchid-tree
 日本名  モクワンジュ(木椀樹)
 漢名  白花羊蹄甲、矮白花羊蹄甲、蘇芯花、素心花
 原産地  インド〜マレー半島
 花言葉  −





読者の方から頂戴したコメント


hiro-1からのお返しコメント


■食べられるのでしょうか我が家には絹さやを植えているのですが、花は白で、このような感じですね。
確かに豆類の花は、同じようですよね。 エンドウマメみたいに食べ列といいですけど。
ワイワイ 2012-05-15 13:28:35


■ワイワイさん泰方薬の薬剤として使われるので食べられないことはないのでしょうが・・・良薬は口に苦しと言いますから、きっと不味いのでしょうね。
hiro-1 2012-05-16 00:28:41

■ガーロンは無垢の白花…ぴったりですね!
そんな言い方があったなんて。
黄色いタイプも同公園に何か所かあります。
公園の通路から少々離れていますが。
説明しづらいのがもどかしいです。
確かに白い花に比べて開きが少ないです。
夏のそら 2012-05-17 13:35:26

 

■夏のそらさん僕のPCの中に、撮影場所を書き忘れているのですが、紫色と黄色のガーロンらしき花があります。黄色がチャトチャだとすると、紫色もひょっとしてチャトチャなのでしょうかね? 機会があったら探してみたいと思います。
hiro-1 2012-05-17 17:29:00

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