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可哀想な名前のニンニクカズラ  



HP編集略号:ohamabou1.htm

和名:オオハマボウ

英語名:Sea Hibiscus タイ名:ポー・タレー
改編:2016年10月8日 初稿:2011年4月26日 撮影:バンコク


 2011年2月13日の昼下がり、バンコクの北にある王妃殿下の名前を冠した公園内で、頭上4m

前後の高さに咲いている黄色い花を見つけました。緑葉と青空の中で揺れ動く黄色い花がなんと

も爽やかです。


 この頃の僕の視力は、読書やTV視聴、カメラのファインダーを覗く事すらも儘ならない状態だった

のですが、いつの日か、花名を調べる視力が戻って来るだろうと信じつつ、たった一枚だけ撮った

のが下掲の写真です。


この時点では、名前不明の気になる花でした。


 一ヶ月後の昼下がり、検診で視力快復が予想以上に進んでいることが分かった後、年甲斐も無く

浮き浮きした気分になって王妃公園を散策していると、ほぼ同じ場所で、あの名前不明の黄花と

再会することが出来ました。 前回の時は、頭上から高い位置で咲いていた黄花ですが、この日

は、なんと、僅か2mの高さから僕を見下ろしているではありませんか!


頭上から僕を見下ろしていた名前不明の黄色い花


 この黄色い花・・・何処かで見たことのある花だな・・・との思いが頭を過るのですが・・・日本で見た

のか、タイで見たのか、或いは、他所の国だったのか・・・なんとしても想い出せません。
 

 予想以上の視力快復で気力満々だったのでしょうか、花の名前を調べるのに有効な“幹、葉、蕾”

のアップを、いつになく多めに撮影。花名を調べるために勇躍と自宅に向かいます。





 帰宅してすぐさま、本棚の花の写真集の中から、“タイの黄花100選”2冊(注)を取り出して机上

に置き、コーヒーを口に運びつつ頁を捲ります。


  (注)ローイ・パン・プルックサー(植物100種) & パン・マイ・スィー・ルアン(黄色い花木種)


                   
 写真集の中程まで捲ったところで、よく似た黄色花が目に留まりました。タイ語名:ポー・タレー、

写真集には、「海岸にある繊維性の草木」と記されていますが、初めて目にする名前です。


タイ語名:ポー・タレーの葉と蕾


 タイ語名のポー・タレーで検索すると、科名は Malvaceae (葵科)、学名は Hibiscus tiliaccas L.、

通称名は Mahoe、Hav Tree とあります。 花の学名の多くはラテン語表示なので、ヒビスカスと発

音すべきなのでしょうが、英語読みだとハイビスカス(芙蓉)ですね。


 ハイビスカスのイメージとは少し違うような感じもしますが、 葵科の 芙蓉属であれば、ハイビスカス

の仲間であることは確かです。 


日本名はオオハマボウ(大浜朴)でした。


 学名から花名を検索してみると、日本名=オオハマボウ(大浜朴)、英語名は=Sea Hibiscus

(海のハイビスカス)と判明。これまた、両方とも初めて知る花名です。


 大浜朴(別名:ユウナ)と仏桑花(ハイビスカスの和名)で更に検索すると・・・科名と属名は同じで

あっても、種名が異なる間柄の花であることが判明。 


     ・仏桑花: 葵科の芙蓉属 、種名=仏桑花 (Rosa-Sinensis)

     ・大浜朴: 葵科の芙蓉属 、種名=大浜朴 (H.tiliaceus)


 大浜朴の別名のユウナ(右納)を検索していて漸く思い出したのですが、若かりし頃に沖縄で見た

ことのある黄花のユウナが大浜朴のことだったとは!


 沖縄では、海岸の河口の近くに堆積した土地を沖積地(ゆな)と呼ぶそうですが、その地域で育つ

大浜朴をいつしかユウナと呼ぶようになった・・・・とかいう説明を聴いたことがあります。


 英語名の『海のハイビスカス』(Sea Hibiscus)の由来も、沖縄と同じような地理的環境で花を咲か

せることから名付けられたのでしょうが、それにしても、『海のハイビスカス』 という名前!憶え易く

て好きになりそうです。 


 検索記事の中に、大浜朴の花弁の色について次のような記述がありました。僕が撮影したのは、

16時30分頃でしたが・・・もう少し晩くまで滞在していれば、橙色の大浜朴を観ることが出来たか

もしれません。



   『 朝方は黄色、夕方は橙色、萎むと赤紫色、落花すると赤色になる


 三回に分けて変色する写真が撮れたら、自分のホームページに掲載したいと思いますが、次回、

海のハイビスカスに再会できるのはいつの事になりますやら・・・   



オオハマボウ (大浜朴)の植物名分類
 科名  アオイ科 Malvaceae
 亜科  -
 属名  フヨウ属 Hibiscus
 学名  Hibiscus tiliaceus
 別学名  -
 種名  オオハマボウ H.tiliaceus
 タイ名  ポー・タレー (海岸に根付く繊維性の木))
 和名  オオハマボウ (大浜朴)
 別名  沖縄・奄美:ユウナ(右納)、ヤマアサ
 ハワイの呼称はハウ
 中国名  -
 英名  Hau tree beach hibiscus,   Sea Hibiscus
 原産地  亜熱帯〜熱帯地域
 性状  常緑の小高木、葉は長さは10-15cmで先端は少し尖る。
 花色  黄色、オレンジ色など
 花言葉  -
 用途  海岸の防砂林や防風林。 
 樹皮はロープや魚網の材料。根は煎じて解熱剤。





   読者の方から頂戴したコメント


   hiro-1からのお返しコメント


■海のハイビスカス
私は以前は全く興味が無かったのですが、近年は、花を見て「綺麗だな」「いい匂いだな」と思うようになりました。 ですが、花の名前が全然分かりません(笑)。 ましてやタイの花とくれば、調べ方すら分かりませんので、Hiro-1さんの記事は、とても参考になります。 「海のハイビスカス」は覚えやすいですね。

ポードクマリ
2011-04-27 23:11:10


■ポードクマリさん
僕も花名が分からないままに撮影しているのですが、その後で、花名を調べるのが大きな喜びになっています。とは言っても、花名不明のままお蔵入りになる写真が増えて困っている面もあります。
hiro-1 2011-04-28 17:07:42


■視力グンと向上おめでとう。
本当に朗報ですね。 クリーム色の海のハイビスカスも良かったね、綺麗に撮ってくれてありがとうと喜んでいるようです。夕方になると橙色になるとか。面白いですね。
仏暦2487年 2011-04-28 01:59:21

 

■仏暦2487年さん
お久し振りです。 紫外線に弱い両眼になってしまいましたが、寄る年波の所為なので、上手に付き合って行くしかありませんね。人からは、紫外線の弱い日本に戻ったらと言う人もいますが、冬のある日本には戻る気がしません。75歳くらいまではバンコクに居たいと思っています。
hiro-1 2011-04-28 17:13:27


■(一方的ですが)お久しぶりです
hiro-1さん、お久しぶりです。お休みされているのに気づいたのが遅く、
「お別れ」と感謝のコメントもしないまま、また再開されたことを知り、驚き、また喜んでいます。ところで、ご記憶にあるこの花(に似た花)は?

多分オクラではないでしょうか?私は毎年栽培しています(今年は発芽したところです)。 もう少しズレてもいいなら、綿花では?。私が知っているのはこういう感じなのですが、調べてみると色々な色や形の物があるようで、必ずしもお写真の様なものばかりではないことがわかりました。

前にも書きましたがhiro-1さんのブログは他の人が全く取り上げていないお寺(私は現地ガイドと行きました)や場所を丁寧に説明してくださるので、本当にうれしいです。

あと、時間が前後してすみませんが、ガマの穂、先日亡くなった母がよく
「因幡の白兎」の歌と話をしていたのを思い出しました(母は台湾にもいましたが江戸っ子です)。ガマが穂を巻いていく姿も私は好きです。

全く余談ですが、私の名前は米国南部在住の友人宅に行った時、議事堂でガマ(米国にもあるんだ!)の茂るその州の湿地の模型を見て、いつか行ってみたい、忘れないように、と思ってこの名前を時々名乗っています(自己満足ですみません。今後もよろしくお願いします)。
okefenokee 2011-05-14 17:01:01


■Re:okefenokeeさん
早速、英名:オクラ、和名:アメリカネリを検索してみて、花弁がそっくりなのに驚きました!しかし、オクラの属名はトロロアオイ、大浜朴はフヨウ属でした。そして、オクラの葉はノコギリ刃の如くギザギザ、大浜朴は丸葉、雌蕊の太さも少し違いますね。しかし、本当によく似ていますね。勉強になりました。ありがとう御座います。 綿の木は既に撮影済ですので、機会をみて掲載するつもりです。

以前からハンドル・ネームが気になっていたのですが、フロリダ州やジョージア州にあるSwampy area のことだったのですね。
hiro-1 2011-05-14 20:02:03

 
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