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久しぶりに見た紫有明蔓 



編集略号ooonibasu1.htm

和名:オオオニバス

英語名:Victoria amazonica タイ語名:ブア・グラダン
改編:2014年5月17日  初稿:2009年9月24日 撮影:サムット・プラカーン&バンコク


 バンコク隣県のサムット・プラカーンのムアンボラーンに、アユタヤ王朝時代(1350−1767年)

の水上高床式の経典庫があります。大事な仏教経典を、白蟻などの被害から守るめの方法

だったのでしょう。 サムット・ソンクラーム県のワット・ヤイ(寺院)で廃れていた経典保存庫を

解体して、当地のムアン・ボラーンに運び込んで修理・補修した後に復元したものだと聞きました。

此の様な水上式の仏典保存庫は、此処でしか見る事の出来ない貴重な遺産だそうです。


84,000巻の南伝大蔵経が保存されていた水上高床式の経典庫

南伝大蔵経=火に炙って切揃えたタラバ椰子の葉( バイラーン)に
鉄筆で刻まれた律蔵、経蔵、論蔵等の三蔵 ( トライ・ピドック)の注釈書


 サムット・ソンクラーム県のワット・ヤイの記録によれば、保存庫の外壁には、釈迦牟尼の

前世の行動が金箔のテンペラ画で描かれていたとあるようですが、現在は、それれを思い

起こさせる様な残滓は何一つ留めていません。 


経典保存庫 (ホー・トライピドック) の下の池に浮かぶ大鬼バス


 経典保存庫が移築された人工池の表面を蓋い尽くすように、オオオニ・バスの緑色の丸い

葉が静かに浮かんでいました。日本では、『 オオオニバス 』の名前で呼ばれているのですが、

浮葉なので、ハスではなく、スイレン科の植物だと分かります。



オオオニバス属の巨大な浮葉


 オオオニバスの浮葉の直径は2−3m、反り返った縁の高さは10-15cmです。 大雨で

も降れば、浮葉の中に溜まった雨水の重さで水中に沈むのかと思いきや、溜まった雨水を

池に放出する切れ込みが葉縁にある上に、厚葉表面の鮫肌に似たぶつぶつ模様の気泡が

浮力となって、大型の鳥類や軽量な子供が乗ったとしても、沈むことはないのだそうです。

厚葉の裏側には、格縞形状の頑丈な骨組みが強度材として並んでいます。


20kgの重さに耐える浮葉 大鬼蓮の浮葉の裏側
   (タイ語ウイキペディアより拝借)


 タイ人は、この巨大な蓮の葉のことを、『 ブア・グラダン 』 と呼んでいます。 ブア(蓮)の葉が

穀類をあおって除くグラダン(箕)に似ているのが起源とか。タイ人から日本名を訊かれ、

『大鬼バス』と答えると、『どうして大鬼?』 と質され、深く考えもせずに、 『 鬼のように大きいか

ら 』と無責任な説明をしてしまいました。


 後味の悪さが残ったので、後日になって植物図鑑を捲って調べてみると、葉の裏側の骨組み

に、“鬼のような棘”が無数に生えていることから『鬼』 になったとありました。


 典型的なスイレン科の浮葉であるにも拘わらず、何故にハス(蓮)と呼ばれるのでしょうか?

植物資料のスイレン科とハス科の項を見ても、それらしき説明を見つけることが出来ません。

庶民の誤解による呼称が、後に通称名(俗称)として確立してしまったのではないでしょうか。


タイに魅せられてロングステイ タイに魅せられてロングステイ
バンコク都心のセントラル・デパート本店の駐車場に忽然と出現したスイレンの人工池


 ある日の夜、バンコクの繁華街・プルーンチット通りのセントラル・デパート本店の駐車場に、忽然と

スイレンの浮葉が無数に浮かぶビニール・シートで仕立てられた人工池が出現しました。バンコクを

御存知の方は、この場所が首都のど真ん中とは想像できないのではないでしょうか! 銀座三越の

隣接地に、突如として、スイレンなどの水生植物が浮かぶ池が出現したようなものです。


 イベント広場の人工池には、小さなスイレンの浮葉だけではなく、大鬼バスの葉も浮いていました。

大鬼バスを見つけた日本人母子が喜びを全身であらわしながら叫びました。

    『
お母さん見てよ! 大きなハスの葉 !


 しつこいようですが、ハス科のハス属ではなく、スイレン科のオオオニバスなのですが、あまり硬い

事ばかりを言って嫌われるのも心外ですので、この辺りで止めて置きましょう。


大鬼蓮は一年草 直系40p以上の大鬼蓮の花


 大鬼バスの花は、夕刻前に芳香のある白花が咲き、その後に一旦花弁を閉じるとか。

翌朝の開花では、薄桃色に変化するそうですが、芳香は白色の時よりも薄いそうです。


 僕の見た白花は、大きな葉の直ぐ傍らから大きな蕾を突き出していましたが、稀には、

大きな浮葉の真ん中を突き破って花蕾を出すこともあると聞きました。


 科名  スイレン科  Nymphaeaceae
 属名  オオオニバス  Victoria
 種名  オオオニバス  Victoria amazonica
 学名  -  Victoria amazonica (Poepp.J.C. Sowerby
 和名  オオオニバス  大鬼蓮



この主題に関連するホームページ内の別の記事 (主題をクリックすると該当頁に移ります)

 主題  初稿年月日  改稿年月日  HP編集略号
 大鬼バスの浮かぶ光景   当該頁  
 2009-9-24  2014-5-17  ooonibasu1.htm
 京都植物園で観た大鬼蓮     2013-11-12  2014-5-17  ooonibasu2.htm





読者の方から頂戴したコメント

 hiro-1からのお返しのコメント

■ひや〜〜〜
ただただスゴイ。
japanese-ful 2009-09-24 11:46:11

 

■japanese-fulさん
日本では滅多に見かけない植物だと思いますが、
タイの公園では時折見かけることが出来ます。
hiro-1 2009-09-25 03:58:23 


■アユタヤ王朝
大鬼ハス すごいですね。美しさを感じます。
昨年に タイは訪れましたが、ツアーで急いで・・・
やっぱり、住んでみたいものですね。
chatora2411 2009-09-24 13:28:57 


■chatora2411さん
残念ながら、観光バスは立ち寄らない場所ですね。
リピーターにはチャンスがあるかも・・・ですね。
hiro-1 2009-09-25 04:05:22 
 
  

■鬼蓮の花
なんて可憐なんでしょう(^0^) 癒されます!有難うございます(^o^)
ダヤン 2009-09-24 13:30:55 

■ダヤンさん
こちらも楽しく読ませて頂いています。
hiro-1 2009-09-25 04:06:47 


■無題
大きいですね。子ども頃、図鑑で見つけて乗ってみたいと思っていたものでした。懐かしいです。縁が皿のようで、不思議な植物なんですね。
*一詩* 2009-09-24 21:25:41


■*一詩*さん
見れば見るほど、美しい緑色の平皿に見えますね。
hiro-1 2009-09-25 04:12:04 

 

■始めて見ました〜
実際に見れるのですね、旅行中に見れたら感激 でしたのに チャンスがあれば大鬼ハスを見たいですね。人が乗れそうですね 白い花もきっとブログでし
か見れない貴重な花のようですね。
queen302 2009-09-25 19:55:27 


■ueen302さん
熱帯地域では見かけますが、亜熱帯地域では絶滅危惧種の植物になっているようですね。いつもは赤い花ばかり見ていたのですが、この時は運よく白花が咲いていました。
hiro-1 2009-09-25 23:31:37 


■大鬼ハス
20キロでもですか(+_+)。驚きです。歴史的建造物や資料が失われるのは悲しいですが、こうやって修理したり復元したりとしてくださる方が居るのは素晴らしいことですね。
レマ 2008-04-01 09:06:16


■レマさん
イタリアの保存技術と比べると、チョットお粗末な面もありますが、東南アジアの中では、それなりに頑張っているように思います。
hiro-1 2008-04-02 00:09:06  


■本当ですね
貴重な資料を残して欲しかったですよね…
bairin24 2008-04-01 22:35:11 


■bairinさん
当時のタイと日本の関係を知るには、オランダ史料に頼るしかないのは残念ですが・・・それにしても、当時の西欧の史料保管技術は素晴らしいと思います。
hiro-1 2008-04-02 00:26:06


■なるほど!
ムアン・ボラーン、私も好きなんですが、ただのテーマパーク的にみていました。こんな貴重なものまであったんですね。勉強になりました!
はっち 2008-04-02 22:05:24

-


■ジャポニカ学習帳
小学生の時のノート。豆知識のような表紙のシリーズで、オオオニバスを知ったのを今でも覚えています。 『人が乗れるんだ〜!』 子供の頃の私の第一印象。 
mon 2009-11-01 11:54:09 


■monさん
しっかりとした鬼バスならば、30kg程度の子供なら乗れる浮力があるそうですよ。  
hiro-1 2009-11-02 00:40:13 


■うぅぅ
このイベント知っていたのに、3階(セール中・・・)へ直行して直帰してしまった。 外の駐車場が素敵になっていましたね。店内もお花だらけで素敵でしたけど、夜のスイレンって幻想的〜♪
micchon 2009-11-02 00:14:07


■micchonさん
日中があまりに暑いので、夕方から出かけたのですが、このイベントの事は知りませんでした。灯篭流しも睡蓮池でやるのでしょうね。
hiro-1 2009-11-02 00:50:47  


■驚き
あの繁華街ですか?タイ人の考えることは? でも見たいです。そろそろタイへ行きたくてうずうずしています。それにしてもhiro-1さんのブログは、授業料払わなくちゃ!本当に勉強になります。 次の日は忘れてますけど!
マイペンライ 2009-11-01 21:34:51


■マイペンライさん
イベント広場に設けられた人工池ですから、永久施設ではないように思われます。
hiro-1 2009-11-02 00:44:50  


■バンコクのど真ん中で!
壮観ですね!実際に見たらどんなにすごいんだろう。仏教の国でみる睡蓮は、また特別な趣を感じます。
ketchup36oz 2009-11-01 08:28:47 


■ketchup36ozさん
池のない都会の寺院でも、水瓶の中に必ず小さな睡蓮が浮いていますね。 鬼バスのある寺院は少ないと思います。
hiro-1 2009-11-02 00:24:32 


■鬼のような・・BUS ??(笑)^^
最初は・・・バンコク繁華街に出現した・ ・までしか見えてなかったので・・ (ー ̄)☆キラ〜ン! 象だなッ!(笑)と思い込んで来てみだら〜〜 (^^;ゞ  鬼バス! ヾ(´ε`*)ゝ じゃ、鬼のような装飾を施した、面白いバスが出来たんだなッ!と思ったら・・ハス (蓮)! あれ?単なる発音上の問題で、hiro-1 さんが発音どおり書かれたのかな?と思ったら〜〜> スイレン科オニバス属の一年生浮葉植物です。 ひぃぇ〜! オニバス属・・ってのがちゃんとあるんですね! なんだか・・どんでん返しに 継ぐどんでん(笑)で・・サスペンス小説読んでるようでした!ヾ(´ε`*)ゝ
thaiotodo 2009-11-01 08:58:16   



■thaiotodoさん
鬼のようなBUSが出現しなくてすみません。鬼とつく理由は、まるで鬼の頭を思わせるような花が咲くからなのですが、生憎と、この日は鬼花が咲いていませんでした。
hiro-1 2009-11-02 00:29:2


■綺麗ですね!
繁華街の真ん中でハスが見れるなんて。先日テレビでオオオニバスの茎?を使ってパスタ料理をしてました。もちろん、トゲトゲを取ってましたけど(^-^)/ 和風パスタで美味しそうでした。  
さくら 2009-11-04 19:57:17


■さくらさん
さくらさんのサラダ・パスタの方が美味しそうですね。7  
hiro-1 2009-11-05 01:20:3

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