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Aタイの桜もどき キダチベニウゼン-3



編集略号sakurachompu3.htm

和名: キダチベニウゼン

英語名: Pink Rosy Trumpet タイ語名: チョンプーパンティップ

改編:2015年4月1日

初稿:2012年3月20日

撮影: バンコク



タイの桜もどきと呼ばれている花木には三種類あります。


 和名  タイ語名
 @キダチベニウゼン  チョンプー・パンティップ
 Aコチョウセンナ  ガンラパプルック
 Bオオバナサルスベリ  インタニン


 バンコクの我が家は、ラーチャダムリ通りとランスアン小路(ソイ)通りに挟まれています。

閑静なソイ・ランスアンの街路樹の多くは、コチョウセンナ(タイ名:ガンラパプルク)ですが、

ラーチャダムリ通りの日本亭近辺には、キダチベニウゼンの高木が数本生き残っています。


 ラーチャダムリ通りに高架電車(BTS)ができる前の1990年初期のラーチャダムリ通り

には、キダチベニウゼンの街路樹が道路中央と両脇に連なっていたように記憶している

のですが、高架電車工事とともに殆どが切り倒されて、今は3本程度を残す程度になって

しまいました。


 今まで3回ばかり、キダチベニウゼンを拙ブログで御紹介したことがありますが、灯台下暗し

と言いますか、自宅近くで咲くキダチベニウゼンを撮影したことがありませんでした。撮影とは

言っても、齢の所為でしょうか、最近は重たい一眼カメラを持ち歩くのが億劫になり、手抜き

をして手軽なポケット・カメラで気楽に写すことが多くなっています。


http://stat.ameba.jp/user_images/20120327/23/hiro-1/fb/f4/j/o0500037511878806195.jpg
バンコクの高架電車駅(BTS)の直ぐ脇に咲くタイ桜もどきのキダチベニウゼン


 昔のタイ人は、ラテン語の属名である Tabebuia を、タイ語訛りで『 ターベープーヤー  』  と

呼んでいたようです。 ところが、此の花木を南米旅行からタイへ持ち帰られたのがタイ王

族のパンティップ・ボリパットさんだったことから、いつしか『 チョムプー・パンティップ 』 の花名

が定着したようです。


*パンティップ・ボリパットさん=ラーマ五世のお孫のチ゛ュム・ポット・ポン・ボリパット氏の奥様
 
チョムプーのタイ語の意味=桃色


http://stat.ameba.jp/user_images/20120327/23/hiro-1/83/4d/j/o0500037511878806193.jpg
近付いて見上げると、大柄なピンクの花弁が薄青色の空にそよいでいました。


 スィー・アユタヤ通りに残るタイ古式建築の 『 スアン・パッカ−ド宮殿 』は、御夫婦が蒐集

された古美術品を観賞できる博物館ですが、この住居が、『 チョムプー・パンティップ 』の花を

タイで広めたパンティップ・ボリパットさん御夫妻の旧居と云うことを知るタイ人は、少なくとも

僕のタイ友の中には、ただの一人もいませんでした。



http://stat.ameba.jp/user_images/20120327/23/hiro-1/0a/c1/j/o0500037511878806196.jpg
此の距離まで近付くと、日本桜とは明らかに異なる花だと分かりますね。


 バンコクの 『 パンティップ・ビル 』 といえば、コンピューター関連の販売店や修理店が多く

入居している建物ですが、パンティップ・ボリパットご夫妻の屋敷地を購入したタイ人資本

家が、パンティップさんの名前を偲んで命名したこと知るタイ人も少ないようです。


http://stat.ameba.jp/user_images/20120327/23/hiro-1/00/df/j/o0500033011878806194.jpg
キダチベニウゼンの落ち花


 日本では 『 キダチベニウゼン 』や『 風鈴木 』 の名前で呼ばれているようですが、日本在住

時代の僕は、残念ながら此の花木の存在を全く知りませんでした。


 その昔、大正時代から大東亜戦争頃にタイに住んで居られた日本人の方々は、此の花木

を 『 タイ桜 』 と呼んで慈しまれた耳にしたことがあります。 『 一斉に咲いて、直ぐに散る

桜色の花 』 を遠目に眺めながら、遥か日本を偲んで望郷の念にかられた日本人が多かった

のでしょうか。


http://stat.ameba.jp/user_images/20120327/23/hiro-1/f1/76/j/o0500037511878807380.jpg
キダチベニウゼンの落花は、花びらが舞うのではなく、花弁がそのままポトンと落下します。


 『 タイ桜 』 と呼ばれるキダチベニウゼンをタイで初めて見た時の僕の感想は、桜というよ

りは、朝鮮朝顔に似ていると云う印象が強かったように思います。 


 確かに 『 一斉に咲いて、直ぐに散る桜色の花 』 ですが、大きな花弁が一輪ずつ、その

ままの形でポトン・ポトンと落下するばかりで、日本桜のように花ビラが花吹雪の如く舞う

風流さは何処にもありません。それでも、タイに駐在して数年経った頃は、タイ桜のチョン

プー・パンティップが咲くのを楽しみにしていた頃もありました。


 しかし、タイ在住年数が長くなるにつれて、その違いの大きさに失望したのでしょうか、

それとも見飽きたのでしょうか、感動を覚えることも少なくなっていったような気がします。



《チョンプーパンティップの植物名分類》
 科名  Bignoniaceae、Tecome  ノウゼンカズラカ
 属名  Tabebuia  タベブイヤ
 学名  Tabebuia rosea(Bortol.) DC.  −
 種名  T.rosea  −
 英名  Pink Tecoma 、Pink Truet Tree  Pink RosyTrumpet
 タイ名  チョンプー・パンティップ  チョンプーインディア、ターベーブーヤー
 日本名  キダチベニウゼン  別名:風鈴木?
 南米名  ター・ベーブー・ヤー  −
 原産  南米  −
 性状  高さ 8m〜10m  15m〜25m もあり


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 主題  タイ語名  初稿年月日  改稿年月日  HP編集略号
 Cタイの桜もどき 3種のまとめ    -  2009-3-20  2016-11-10  sakura3syu1.htm
 Bタイの桜もどき コチョウセンナ-1  ガンラパプルック  2009-2-27  2014-6-22  sakuraganlapa1.htm
 Bタイの桜もどき コチョウセンナ-2  ガンラパプルック  2007-4-14  2014-5-23  sakuraganlapa2.htm
 Aタイの桜もどき キダチベニウゼン-1  チョンプーパンティップ  2007-4-8  2014-5-25  sakurachompu1.htm
 Aタイの桜もどき キダチベニウゼン-2  チョンプーパンティップ  2007-4-12  2014-5-25  sakurachompu2.htm
 Aタイの桜もどき キダチベニウゼン-3 当該頁  チョンプーパンティップ  2012-3-20   2015-4-1  sakurachompu3.htm
 @タイの桜もどき オオバナサルスベリ  インタニン  2010-2-14  2015-4-1  sakuraintanin1.htm





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 主題  タイ語名  初稿年月日  改稿年月日  HP編集略号
 タイの桜もどき3種のまとめ    -  2009-3-20  2016-11-10  sakura3syu1.htm
 タイの桜もどき コチョウセンナ-1  ガンラパプルック  2009-2-27  2014-6-22  sakuraganlapa1.htm
 タイの桜もどき コチョウセンナ-2  ガンラパプルック  2007-4-14  2014-5-23  sakuraganlapa2.htm
 タイの桜もどき キダチベニウゼン-1   チョンプーパンティップ  2007-4-8  2014-5-25  sakurachompu1.htm
 タイの桜もどき キダチベニウゼン-2  チョンプーパンティップ  2007-4-12  2014-5-25  sakurachompu2.htm
 タイの桜もどき キダチベニウゼン-3 当該頁  チョンプーパンティップ  2012-3-20   2015-4-1  sakurachompu3.htm
 タイの桜もどき オオバナサルスベリ-1  インタニン  2010-2-14  2015-4-1  sakuraintanin1.htm





読者の方から頂戴したコメント

hiro-1からのお返しのコメント

■まるで桜ですね
遠くで見ると、全く桜に見えます。 咲く時期は日本の桜と同じなんですね。 しかもご自宅のマンションの近くに咲いいたなんて、咲いている間は楽しみではないでしょうか。伊豆高原の「染井吉野」はまだこれからです。1分咲きでしょうか。 
伊豆高原駅まわりには「大寒桜」の見頃が続いています。 これからウォーキングで伊豆高原駅まで行って、桜と露店を楽しんできます。今日のお昼は露店ものです。
ワイワイ 2012-03-30 10:21:10


■Re:ワイワイさん
桜はやはり日本が一番です。伊豆高原の染井吉野の満開写真を楽しみにしています。
hiro-1 2012-03-31 00:40:18 

■はかなさが命
チョンプー、パンティップと知ってる単語が2つで花の名前になるとは〜たしかに遠目からみると、桜そのものですネ。でも桜はやはりあのヒラヒラとはかなく散っていく様が命と思います。風もないのに散り、舞う花びらは1日見ていても飽きませんね。
kii 2012-03-30 18:22:57

 

■Re:kiiさん
チョンプー・パンティップの落ちる様子は、なんとも味気ないのですが、舞って落ちる桜の花ビラは最高ですね。
hiro-1 2012-03-31 00:44:44 


■無題
風鈴木というのも、風流な名前ですね。ほんわりとした花がかわいいです。でも、なんといっても桜の桜たるところは散り際・・・なんでしょうねぇ。と、改めて思いました。
シャンティcoco 2012-03-30 20:16:32 


■Re:シャンティcocoさん
日本人には、ロート状の花の形が風鈴のように見えたのでしょうね。 大柄で重いこの花の散り際は、ストンと垂直落花しますので、見ていて拍子抜けします。
hiro-1 2012-03-31 00:52:06

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