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タイで見たモモタマナの紅葉



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和名: モモタマナの木

英語名:Tropical Sea Almond Tree タイ語名:Huu Kwaang
改編:2011年4月16日  初稿:2007年3月18日 場所:タイ国サムッツ・プラーカーン県


緑陰の石椅子に座り、何気なく頭上を見上げると、緑葉の中に混在した紅葉が、初夏の

陽光に眩しく映えて揺れています。熱帯のタイに紅葉する落葉樹があるなんて、何だか狐

につままれたような感じですが、これまた新鮮な驚きでもあります。


   
紅葉する前のモモタマナ 心和むモモタマナの緑陰 紅葉したモモタマナの木 モモタマナは落葉樹の高木


紅葉を矯めつ眇めつ観察していると、凧揚げに興じていた小学生が語りかけて来ました。

子供  『 日本人でしょう? 』

 『 そうだよ、どうして分かるの? 』

子供  『 肌の色が白いし、服装の感じも違うから 』

 『 ところで坊や、この赤くなった葉の木の名前を知っている? 』

子供  『 葉の形が鹿の耳に似ているから、Ton Huu Kwaang だよ。 お坊さんから教えて貰ったの 』


タイ語版植物集を捲って確認すると、『 Ton Huu Kwaangng = Tropical Sea Almond Tree』と記され

ています。それを頼りに検索すると、日本名は『 モモタマナの木 』 (桃玉名の木)とあり、その特徴

の記述がありました。


■ 種子が海岸に流れ着いて繁茂

■ 年二回紅葉する落葉高木

■ 家具材に適する硬い材質

■ ニコチンを含む果実は、中和剤、回虫駆除剤に効用大

■ タンニンを含む樹皮は、インクや染料剤に適する。




 紅葉から枯葉へと変化するモモタマナの葉


モモタマナの初見は、バンコク隣県のサムット・プラーカーンのプラ・プラ・デーン郡です。

プラ・プラ・デーンは、タイ湾に注ぐ河口から約30km遡った地域にあり、その独特の形状

から、昔の人は 『豚の胃袋』 と呼んでいたそうです。タイ湾からの上げ潮に乗って、モモ

タマナの木の種子がプラ・プラ・デーンの河岸に漂着して根付いても何の不思議もありま

せん。

  ♪ 名も知らぬ 遠き島より プラ・プラ・デーン郡に流れ付いたモモタマナの種一つ♪ 



枯れ葉と新緑の葉が混在するモモタマナの木


タイには、『 暑季、雨季、寒季(乾季) 』 の三つの季節があります。 夕方から朝方にか

けて気温が下がる 『 乾季(寒季) 』 (12月〜2月)は、日本人にとって、束の間の 『 秋

擬き 』 を感じることが出来る幸せな季節となります。


タイ人は、乾季を寒季と表現することはありますが、日本人が郷愁を覚える秋 、即ち、

『 紅葉の秋 』、 『枯葉の秋 』、『 天高く馬肥ゆる秋 』 を思い浮かべることはありません。

けっしてタイ人が季節不感症だと蔑すんでいる訳ではありません。 


寒季 らしいのは朝・夕・夜だけで、日中気温は、連日32℃前後になるのですから、モモタ

マナの紅葉と枯葉を見て、日本の秋のような郷愁を覚えるなど無理と言うものです。





欧米人の中には、タイの気候とタイ人を評して、hot hotter hottest と揶揄する人がいます。

タイには存在しない『 秋 』・『春』ですが、秋と春を意味するタイ語は存在します。


秋= 『 Ruduu・bai・maai・ruang 』  意味:木の葉が落ちる季節=秋

ruduu=季節 、 bai・maai=木の葉 、 ruang=抜け落ちる



春= 『 Ruduu・bai・maai・phri 』     味:木の葉が芽吹く季節=春

ai・maai=木の葉 、phri=芽吹く



僕の個人的意見ですが、タイの幼児も含む老若男女にとって、『 木葉が落ちる季節 』 や

『 木の葉が芽吹く季節 』 は、憧憬語に近いのではないでしょうか。


紅葉したモモタマナは、寒季が深まるにつれて、枯葉となって落葉します。 日本の落葉樹

は、緑葉⇒紅葉⇒枯葉⇒落葉⇒枯枝⇒新芽⇒新緑の推移を辿りますが、タイの落葉樹で

あるモモタマナは、枯葉と新緑が渾然一体となって同時進行します。


春もなく、秋もなく、雪の降る冬もない熱帯性気候の中で、落葉樹らしく生きようとするモモ

タマナの木に、大きな拍手を送りたいと思います。


この主題に関連するホームページ内の別の記事

アユタヤ王朝遺跡・モモタマナの紅葉 (クリックすると移ります)




 学  名  Terminalia catappa
 科  名  シクンシ科、  (使君子科)  Combretaceae
 属  名  モモタマナ属  Terminalia
 和  名  モモタマナ ( 桃玉名 )、
 沖  縄  コバテイシ ( 枯葉手樹 )、   沖縄方言はクワーディサー
 英  名  Tropical Sea Almond Tree 、 Indian Almond Tree 、 Tropical Almond
 タ イ 名  フー・クアン Huu Kwaang 、 トン・サモー Ton Samoo 、
 サモー・タイ Samoo Thai 、 サモー・アパヤー Samoo Apayaa
 性  状  落葉高木、  倒卵形の30cm前後の葉が年2回(乾季と雨季)落葉
 分  布  琉球列島、小笠原諸島、東南アジア等



この主題に関連するホームページ内の別の記事 

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 主題  初稿  改稿  HP編集略号
 タイで見たモモタマナの紅葉 当該頁  2007年3月18日  2011年4月16日  seaalmond1.html
 寺院遺跡で見たモモタマナの紅葉   2009年12月24日  2011年4月22日  seaalmond2.html





読者の方から頂戴したコメント


hiro-1からのお返し


 ■夏なのに紅葉
 この赤い葉っぱの木、ワタシも気になってたのです。
 「鹿の耳」に似ている?とはあまり思えませんが、
 赤い葉っぱに浮き出た葉脈が印象的でした。
 落葉は2年に一回、辛抱強い葉っぱですね。

 今日帰国後初の仕事に行ってきます。
 いろいろとありがとうございました。
 タイの先輩、今後ともよろしくお願いいたします。

 *先日コメントいただいた石敢當の件ですが、
 スクムヴィットsoi13か15にある歩道橋の上で見られますよ。
 石ではないのですが「おっ」と思う場所で発見できます。
 他でも見かけたことがあったので、是非是非「石敢當inタイ」
 特集をお願いします!
  dobr 2007-03-18 14:00:52 


 ■dobrさん
 来週末に友達とスクムヴィットで一献傾ける予定ですので、
 早めに出かけてタイ版の石敢當を見てみましょう。
 帰国後初のご出勤、ルンルン気分で楽しそうですネ。
 行ってらっしゃ〜い。
 hiro-1 2007-03-19 02:07:21 


 ■バンビの大きな耳に似ていますよ。毎回楽しい発見があります。
 とくにタイの人々、こどもたちとのタイ語でのふれあいが
 微笑ましく、とても新鮮です。
 それにしても、豚の胃袋地区は、不思議な魅力のある空間ですね。 
 タイの歴史、日本との関わりあいなども興味深く、
 報告楽しみにしています。
 hunyadi 2007-03-18 22:08:38


 ■hunyadi
 お読み頂きありがとう御座います。
 最近は 『 豚の胃袋地区 』 に通い詰めて
 いますが、そろそろ次なる知らない場所を探そうかと思っています。
 hiro-1 2007-03-19 01:37:59 

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