水面から高く突き出た茎の先端に花開く熱帯スイレン

スイレンの資料を紐解くと、いにしえの日本では、午後二時頃 （ 未の刻 ） に花が咲き 始めることから、“ ヒツジグサ ” （ 未草 ） とも呼ばれていたようです。 　タイで咲く熱帯スイレンは、日本の耐寒スイレンと違って、日中に咲いて夜に萎む種類と 夜に咲くタイプの二種があるとか。

タイの熱帯性スイレンと日本の耐寒性スイレンの違いを、植物分類名の観点から比較 してみると、学名は異なりますが、科名と属名は全く同じでした。

学名	熱帯性スイレン	Nymphaea colorata
学名	耐寒性スイレン	Nymphaea tetragona

以下の分類名は、熱帯性も耐寒性も同じ。

科名	スイレン	Nymphaeaceae
属名	スイレン	Nymphaea
和名	ヒツジグサ	未　草
英名	ミズユリ	Water lily
タイ名	ウボン	ウボン・チャーツ？　ウボン・サイ？

《 参考:ハスの植物分類 》

学名	Nelumbo nucifera	-
科名	Nelumbonaceae	-
属名	Nelumbo	-
和名	ハス	蓮
英名	Lotus	ロータス
タイ名	Buａ	ブア

ハスの葉は、水面より高い位置で大きな葉を広げます。スイレンの葉は、水面上で浮葉 となって広がります。 幼児や鳥が乗っても沈まない巨大な “ 大鬼蓮 ” の葉は、植物分類 からみれば大鬼蓮ではなく、大鬼睡蓮と呼ぶべきですが、日本では、大鬼睡蓮ではなく、 なぜか大鬼蓮（ハス）と呼ばれていますね。