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HP編集略号tachiyourakuboku1.htm

和名:タチヨウラクボク


英名:Siver afgekia


タイ名:トゥア ペープ チャーン

改編:2017年6月11日  初稿:2013年11月22日 撮影:ラヨーン県



  バンコク東方のラヨーン県での所用が予定より早く終わったので、入場無料のシリントン・

ハーブ園に立ち寄ってみました。この日は、心地よい風が吹く比較的涼しい気候だったので、

痛めた左腰部から左太腿をいたわり乍ら、ハーブ園内の植物をゆっくりと観賞できました。


  遊歩道をそぞろ歩きしていると、蔓性常緑低木の幹から垂れ下がる細枝が急に上方向

に反転し、その先に大型の総状花序が幾つも開花しているのが目に留まりました。今まで見

たことのないハーブの花です。


蔓性常緑低木の幹から上向きに反り返るように咲く大型の花


  花に詳しい先輩から教えられたように、先ずは葉の状態を観察します。 

小葉は長さ10cm前後、巾5cm前後の卵形の羽状複葉が互生しています。葉の先端は

尖っていて、その裏面には白い軟毛が密生しています。


 互生する卵形の羽状複葉の裏面に白い軟毛が密生しています。


  幹から垂れ下がって反転した細長い枝の先端に、上向きの大型の紅紫色の蝶にも似た

花序が幾つも咲いています。一つの花序の大きさは 20cm 〜30cmもあります。 花弁の裏側

にも、葉の裏面と同じ白い軟毛が密生しています。



大型の紅紫色の蝶にも似た花序


  伸びた花茎の先端部分に咲く紅紫色に見えた花弁は、よくよく観察すると、赤っぽい

ピンク、白色に近いクリーム色、そして黄色の三色からなる綺麗な穂状花でした。チョット

強い風が通り過ぎても、ゆったりと揺れながら咲き誇る姿は、なかなか堂々たるものがあり

ます。


 折からの強い風で上下左右に揺れる三色の穂状花


  大きく広がる潅木の何処かに、この穂状花の名前を記した説明板が隠れている筈だと

思って探すと・・・折りからの風で舞い落ちたのでしょうか、潅木の中の枝上に裏返しになって

引っかかっていました。


     科名:  ABACEAE、LEGUMINOSAE-PAPILIONOIDEAE(FABACEAE)
     学名:  Afgekia sericea Craib   
     タイ名:  トゥア・ペープ・チャーン


科名のABACEAEは、マメ科の植物を意味するようです。


  花が終わった後の実を観察すると、莢の中に種子が入っているのが分かります。

説明板に記してあった 科名:ABACEAE は、マメ科の植物を意味するようです。

  英語版のウイキペディアに、原産地がタイと記してあったのですが、今まで一度も見た

ことが無いのは、如何いうことなのでしょうか? 不思議に思ってタイ語記事を検索した

ところ、この花を題材にしたブログが幾つもヒットしました。当然のことですが、まだまだ知

らないことが山ほどもあります。 


  その記事によると、遡ること41年前の1971年、ミャンマーと国境を接するタイ西部の

カンチャナブリー県で、マメ科の新種が発見され、王妃殿下によって、Afgekia mahidolae と

命名されたとありました。 新種の科名は、ABACEAELEGUMINOSAE-PAPILIONOIDEAE

(FABACEAE)と名付けられたようです。何度も出掛けた事のあるカンチャナブリー県です

が、またまた出かける目的ができました。 


  学名のAfgekia sericea のAfgekiaの由来は、 アイルランドの医師のフルネームArthur

Francis George Kerr の名前の頭文字。sericea は、『 絹糸状の 』を意味する言葉でした。

タイ原産地の植物なのに、その学名の由来がアイルランドの医師の頭文字と言うのも奇妙

ですが、薬草に詳しい医師のArthur氏が、タイ国内でハーブ植物を調査中に発見したので

しょうか? 種小名の sericea は、その意味(絹糸状の)からして、この植物の花と葉の裏

面に密生している白い軟毛から採られたのではないでしょうか。 


  日本名を知りたくて模索したのですが、Afgekia を 『アフゲキア』と入力して検索すると、

和名:立瓔珞木(タチヨウラクボク)の名前にヒットしました。


  『 瓔珞 』(ヨウラク)の意味を明鏡国語辞典で見ると、仏像の飾り具や寺院の内陣の

装飾、インドの貴人の装身具・・・云々とありました。広辞苑には、仏像やインドの貴族男女

が珠玉や貴金属に糸を通して作った頭、首、胸にかける装身具。又は、仏像の天蓋や寺院

の破風などに付ける垂飾とあります。


  この植物の花が、垂れ下がらないで上を向いて咲くところから、立瓔珞木の名前が付け

られたのでしょうね。日本発の名前なのか、中国発の名前なのか分かりませんが、仏教国

のタイを原産地とする植物に相応しい名前だと思います。


  老爺であっても、初めての植物を見たり、その由来を知った時などは、まるで少年のよう

な心持ちになるから不思議です。 惚けが出てくると子供時代に戻るなどといいますが、

僕もそんな年齢になってしまったようです。



立瓔珞木の植物学上の分類名
 学名  Afgekia sericea Craib  
 科名  マメ科 
 ABACEAE LEGUMINOSAE-PAPILIONOIDEAE(FABACEAE)
 属名  アフゲキア属 Afgekia
 種名   −
 タイ名  トゥア ペープ チャーン、ガンパイ、トゥア ペープ クアン
 英名  シルバー・アフゲキア Siver afgekia
 日本名  タチヨウラクボク 立瓔珞木
 漢名   −
 性状   −
 原産地   タイ国 
 花言葉   − 




 
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