後日の調べだと、サクランボウ(桜桃)は、バラ科サクラ属の落葉高木に生る果実であり、
アセロラの科名は、キントラノオ科 ( Malpighiaceae )、属名はヒイラギトラノオ属(Malpighia)
だったので、両者には何の縁戚関係もないことが判明。
アセロラの原産地は、西インド諸島のバルバドス島(Barbados)であることから、現地では
『 Barbados Cherry 』 と呼ばれているとか。バルバドス島の人々も、果実がサクランボに
似ていると思ったのでしょうね。
赤色に成熟したアセロラの果実の味は・・・すっぱくもなく、甘くもなく、どちらかと言えば、
スターフルーツ ( タイ語名:マフアン ) に近い味覚のような気がします。 塩を塗して
甘味を出すと旨味が増すかも・・・ですね。
スターフルーツは、好き嫌いが二分する果物ですので、ひょっとしたら、アセロラも
その類の果実かも知れませんね。 |
アセロラは可憐なピンク色の五弁花 (直径1.5cm前後) を咲かせます。アセロラの花言葉
は 『 愛の芽生え 』、『 愛らしさ 』、『 謙虚 』 ですが、小さな花弁の形がまるで初恋を想わせ
るようなハートの形をしているからでしょうか?
丸みを帯びたアセロラ(スペイン語)の果実は、最初の頃は薄緑色ですが、成熟するにつ
れて次第に赤く色づきますが、その大きさは、サクランボウよりもかなり小さめです。
サクランボウの中の種は一つだと思いましたが、小粒のアセロラの果実には、なんと三つ
の種子があるために、おのずと食べられる果肉の量は限られます。
アセロラの可憐なピンク色の五弁花(直径1.5cm前後) |
ピンク色の花の命は短くて、僅か2日前後で咲き終わり、その後にサクランボウやミニトマト
に似た赤いアセロラの果実が生ります。
熱帯気候で育つアセロラは、一年を通して太陽の恵みをたっぷり受けることから、日本の
果実よりも遥かに豊富なビタミンとミネラルを含んでいて、アセロラのビタミンCの含有量は
レモンの30倍もあるのだとか! アセロナが 『 ビタミンCの王様 』と呼ばれる所以は、此処に
あったのですね。
アセロラのビタミンCの含有量の凄さが栄養学者のマスタード氏によって発見されたのは
、1940年代ですから、それほど古い話ではありません。 ところが、西インド諸島では、ビタミン
の概念が存在しない14世紀以前の大昔から、健康維持の万能栄養剤としてアセロラを食用し
ていたというのですから驚きです。
アセロラの果実は、その性質が災いして、スターフルーツのように果物市場に生果実として
出回ることは殆どないようです。 その理由は、収穫後2〜3日もしない内に果皮が発酵して
傷み始めるからです。
美味しく食べるには、その日に食べる分量だけを収穫するか、或いは、収穫後に直ちに
冷凍庫に入れて保管し、食べたい分だけを解凍して味覚を楽しむしかなさそうですね。
|
科名 |
キントラノオ科 Malpighiaceae |
属名 |
ヒイラギトラノオ属 Malpighia |
学名 |
Malpighia glabra L. |
種名 |
アセロラ M. glabra |
和名 |
アセロラ |
別名 |
バルバドスサクラ(Barbados Cherry) |
英名 |
Acerola, Barbados cherry Acerolaはスペイン語 |
タイ語 |
チユーリ (cherryのタイ語訛り) |
原産地 |
分布:西インド諸島、南アメリカ北部から中央アメリカ |
花言葉 |
- |
性状 |
常緑低木 葉の長さは10cm程度 |
|