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可哀想な名前のニンニクカズラ  



HP編集略号:aserola1.htm

和名:アセロラ

英語名:Barbados Cherry タイ名:チュリー
改編:2017年3月18日 初稿:2011年7月14日 撮影:バンコク



バンコク郊外の公園を散策していた時、家内が常緑低木を指差して言いました。

    『 アラ、こんな所にアセロラの果樹があるわ 』

    『 サクランボウに似た果実がなるのよ 』

家内が指差す方向を見遣ると、よく茂った緑葉の中に小さな赤い果実らしきものが見え

隠れしています。樹木の傍に近寄ると、あまり大きくない幹に樹の名前を記した標識板が

ぶら下がっています。


 
 タイ語名:チュリー       科名:Malpighiaceae 



 タイ語名のチュリーは、英語のCherryのタイ語訛りの呼称だと思います。 


常緑低木・アセロナ


 僕 『 タイ語でチュリーだから サクランボウじゃないの? 』

 妻 『 これはアセロラよ 』

 僕 『 サクランボウと科名が違うの? 』

 妻 『 科名は知らないけど、サクランボウでない事は確かよ 』


アセロラの赤い果実と小さくて目立たないピンク色の花


 後日の調べだと、サクランボウ(桜桃)は、バラ科サクラ属の落葉高木に生る果実であり、

アセロラの科名は、キントラノオ科 ( Malpighiaceae )、属名はヒイラギトラノオ属(Malpighia)

だったので、両者には何の縁戚関係もないことが判明。


 アセロラの原産地は、西インド諸島のバルバドス島(Barbados)であることから、現地では

『 Barbados Cherry 』 と呼ばれているとか。バルバドス島の人々も、果実がサクランボに

似ていると思ったのでしょうね。




最初の頃は薄緑色のアセロラの果実 


 赤色に成熟したアセロラの果実の味は・・・すっぱくもなく、甘くもなく、どちらかと言えば、

スターフルーツ ( タイ語名:マフアン ) に近い味覚のような気がします。 塩を塗して

甘味を出すと旨味が増すかも・・・ですね。 


 スターフルーツは、好き嫌いが二分する果物ですので、ひょっとしたら、アセロラも

その類の果実かも知れませんね。 





 アセロラは可憐なピンク色の五弁花 (直径1.5cm前後) を咲かせます。アセロラの花言葉

は 『 愛の芽生え 』、『 愛らしさ 』、『 謙虚 』 ですが、小さな花弁の形がまるで初恋を想わせ

るようなハートの形をしているからでしょうか? 


 丸みを帯びたアセロラ(スペイン語)の果実は、最初の頃は薄緑色ですが、成熟するにつ

れて次第に赤く色づきますが、その大きさは、サクランボウよりもかなり小さめです。

サクランボウの中の種は一つだと思いましたが、小粒のアセロラの果実には、なんと三つ

の種子があるために、おのずと食べられる果肉の量は限られます。


アセロラの可憐なピンク色の五弁花(直径1.5cm前後)


 ピンク色の花の命は短くて、僅か2日前後で咲き終わり、その後にサクランボウやミニトマト

に似た赤いアセロラの果実が生ります。


 熱帯気候で育つアセロラは、一年を通して太陽の恵みをたっぷり受けることから、日本の

果実よりも遥かに豊富なビタミンとミネラルを含んでいて、アセロラのビタミンCの含有量は

レモンの30倍もあるのだとか! アセロナが 『 ビタミンCの王様 』と呼ばれる所以は、此処に

あったのですね。


 アセロラのビタミンCの含有量の凄さが栄養学者のマスタード氏によって発見されたのは

、1940年代ですから、それほど古い話ではありません。 ところが、西インド諸島では、ビタミン

の概念が存在しない14世紀以前の大昔から、健康維持の万能栄養剤としてアセロラを食用し

ていたというのですから驚きです。




 アセロラの果実は、その性質が災いして、スターフルーツのように果物市場に生果実として

出回ることは殆どないようです。 その理由は、収穫後2〜3日もしない内に果皮が発酵して

傷み始めるからです。


 美味しく食べるには、その日に食べる分量だけを収穫するか、或いは、収穫後に直ちに

冷凍庫に入れて保管し、食べたい分だけを解凍して味覚を楽しむしかなさそうですね。




《 アセロラの植物上の分類 》
 科名  キントラノオ科 Malpighiaceae  
 属名  ヒイラギトラノオ属 Malpighia
 学名  Malpighia glabra L. 
 種名  アセロラ M. glabra 
 和名  アセロラ
 別名  バルバドスサクラ(Barbados Cherry)
 英名  Acerola, Barbados cherry   Acerolaはスペイン語
 タイ語  チユーリ (cherryのタイ語訛り)
 原産地  分布:西インド諸島、南アメリカ北部から中央アメリカ
 花言葉   -
 性状  常緑低木 葉の長さは10cm程度




 
 読者の方からのコメント

 
 hiro-1からのお返しコメント


■アセロラ
好きな味です(*^^*) 本物は見たことないですが。さくらんぼも、桐の箱入りの宝石みたいのは眺めるだけ(笑) だいぶ地元のスーパーに出回ってきました。アセロラは、某女性ゴルファーがCMしてたドリンクばかりです。
おぎん 2011-07-14 06:28:06


■:おぎんさん
桐の箱に入った宝石のようなさくらんぼ!高そうですが美味しそうですね。日持ちしないアセロラを流通に乗せるにはジュースしかないのでしょうね。
hiro-1 2011-07-15 19:15:18


■伊豆にはあるのかしら・・・
アセロラジュースは飲んだことありあますが、あまりおいしいとは思わなかった記憶があります。 アセロラの実ももちろん食したことはありません。是非いただきたいものです。 伊豆にはアセロラはないようです・・・・ね。
ワイワイ 2011-07-14 20:06:03


■ワイワイさん
日本では沖縄にあると聞いたことがありますが、温室を備えた植物園ならば見ることが出来るかもしれませんね。
hiro-1 2011-07-15 19:19:22


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